44. 正門Side ページ44
今にも泣きそうなAをこのまま帰したくなくて無理やり部屋に入れた。
Aはソファに俺は床に座るかたちで向かい合ってるけど何から話せばいいかわからなくて・・・先に口を開いたのはA。
A「正門くん、さっきは助けてくれてありがとう」
正門「俺はたまたま通りかかっただけやし」
A「ごめん。・・・もう帰るね」
正門「いや、まだ話終わってへんから」
A「話はまた別の日にしよ？」
正門「俺は今話したい」
A「私はもう話すことはないよ・・・」
Aを追い込むつもりはないのに、イライラした勢いも相まって強めの口調でAを傷つけることばかり言ってしまう。
正門「じゃあ俺から質問するな。あの男から告白されたの何回目なん？」
A「2回目とか3回目とかかな」
正門「そんなん、好きでもないなら彼氏おるとか言うて適当に断ったらえぇやん」
A「そうだよね。ずっと断ってるつもりだったけど・・・」
正門「いや、あんなんじゃ男はまだイケるって思うで？あのまま俺がいかへんかったらキスされてたやろ？」
A「そんなの正門くんに言われなくたってわかってるよ」
ちょっと怒ってるAに何も言い返せなくなった。
A「・・・ごめん。全部私が悪いの。でも、もう外では声かけないでね。いつどこで誰が見てるかわかんないんだから。じゃあ、帰るね」
そう言いながらAは部屋を出て行った。
彼氏でもない俺は抱きしめてあげることもできへんのか・・・
別にAに謝ってほしかったわけやない。
Aがちゃんと断れないのは、俺が曖昧な関係を続けてきたからやと思う。
俺がちゃんと彼氏やったらAは「彼氏がおる」って言ってたんやろな・・・
何もしてあげられない自分に腹が立つし、いつの間にか涙が出てるし・・・
なんで俺が泣いてんねん。。。
Aが別日でって言った時にそのまま部屋に帰してればこんなことにならんかったんかな？
散々、Aを傷つけたのに、Aが心配したのは俺のことやったな・・・
このままだともっと関係が悪くなると思って、寝る前にメッセージを送った。
Yoshinoriさっきは言いすぎた。ごめん
A大丈夫。私もごめん
すぐに既読がついて返信がきたけど、俺が望んでた結末とちゃうねん。
もう「よしくん」って呼んでくれへんねやろか・・・
...
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 229人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Aぇ!group」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てぃん | 作成日時：2021年7月2日 0時
