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「ありがとな、」








『うん、たぶんこれで全部だと思うよ』




涼介の部屋に置いてあった私物を手に、玄関で靴を履いた。









『…あのさ、大ちゃん』









「うん?」









『1つだけ聞いてもいい?』









「うん、なに?」



靴を履き終えて顔を上げると、涼介がさっきとは違って深刻な顔をしていた。









『うまくいってるの?』









「え?」









『その………好きな人とは…うまくいってる?』









「……え?」









『………』









「……いってるよ…」



なんでそんなこと…









『………』









「涼介?」









『……よかったぁ!大ちゃんが幸せそうで、』


涼介は笑顔を浮かべて見せた。









「涼介…」









『ほら、早く帰んなよ!よく考えたら今日クリスマスじゃん?これから会う予定とかあるんじゃないの?ね、』









「涼介、」









『………なに?』









「手……離してくれないと帰れないよ…」









必死で話す涼介は、無意識なのかずっと俺のコートを握りしめていた。

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作者名:Tea time | 作成日時:2021年10月13日 11時

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