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ar side
「遅い……」
お昼休みを知らせるチャイムが鳴った途端、教室から飛び出していった山田と知念。
お弁当を食べずに待ってみたけどもう限界。
それにいのちゃんも来ないし…
仕方なく探しに来てみたら、階段の端っこで、知念がいのちゃんの前髪をかき上げていた。
「あーーー!!ちょっと待ったぁ!」
俺は慌てていのちゃんと知念の間に立ちはだかった。
「み、見てないよな?」
『何を?』
何って…いのちゃんの顔だよ。
『いのちゃんがイケメンだっていうのは分かったよ。ね?涼介』
見てんじゃん…
最悪…
『何で大貴はずっと黙ってたの?』
「別に……教える必要、ない…だろ」
というか教えたくなかったし、、
俺がモゴモゴとしていると、後ろからいのちゃんの声が聞こえた。
「大ちゃんは…悪くなくて、その…俺、、こんな顔だから…だから、見せたらみんなに迷惑かかるって…それで…」
『え?いや…』
『待って、いのちゃん。何か勘違いしてる…』
「え、、、」
もういいよ…
なんかいのちゃんは色々勘違いしてるみたいだし。
「しょうがないだろ…誰にも見せたくなかったんだから…」
あぁ…
顔が熱い…
だけど、これが俺の本音だ。
『こんなイケメンないのちゃんを、みんなの前に晒したらモテちゃうって思ったんでしょ?』
知念の言う通りかもしれない。
だからいのちゃんを独り占めしたかったのかもな。
『大ちゃんは、いのちゃんのことが好きなんでしょ?』
山田に耳元でそう囁かれ、俺は正直ドキッとした。
それと同時に、今までモヤモヤとしていた自分の感情の答えが分かった気がした。
俺はいのちゃんが、、好き……
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Tea time(プロフ) - 0415さん» はじめまして。感想ありがとうございます (2021年1月10日 18時) (レス) id: 6bab8075cd (このIDを非表示/違反報告)
0415(プロフ) - Tea timeさま、はじめまして。太陽と青い月とても面白いです!続きも楽しみにしています〜(*´▽`*) (2021年1月10日 17時) (レス) id: ea10255acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Tea time | 作成日時:2021年1月7日 15時