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【短編】紅く染まる四つ葉 ページ27

彼が来るたびに咲く華、私の体に咲く華。


何回部屋をきれいにしてもとれない鼻につくような鉄の匂い。


今日も、私は彼を受け入れる。



「んっ…く、はぁ……本当に感謝するよ、君の血は極上だからね」


「っ、はぁ…はぁ…そりゃ、どーも、っ…」



いつも通り堅い床に押し付けられる


彼の吸血は痛い。


芯を貫くかと思うほどに深く突き刺さる八重歯は、いつも私を抉る


それでも、我慢して彼の首に腕を回す




「今日はやけに積極的だね…どうしたんだい?」



そういう彼も余裕の表情だ。これだからいつも困る。



「別に…なんでもない。」



「そう、そうならいいけど。感情も血の味を左右したりもするからね、自分の心情を制御できるよう

にするように。」




私たちはただのクラスメイトだ。特別な関係でない。かといってお互い嫌い、というわけでもない。


むしろめったに会わない親戚、のような関係性に近いだろうか。いや、その逆。


血筋は違っても、すごく近くに存在を感じる。


他人であり、知り合いでもあり、恋人とも似通った存在だがどれも違う。


ある日彼を私が部屋に迎え入れて始まったこの歪な行為。



「ねぇ、赤司…?私、貴方のそういうところ、嫌い。人間味がないトコロ。」


「なかなか失礼な言い方をするね、そんなに僕が嫌い?」


「貴方は…普通、ただその歪みきった性格をどうにか直せってこと。」


「…無理だよ、そんなこと。」




そして、ウィンターカップ、彼は負けた。


その日から私は彼とは会わなくなった。

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設定タグ:黒バス , 赤司 , 雪軌   
作品ジャンル:恋愛
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雪軌(プロフ) - ニノシックさん» はあ、なるほど…では、少し話を進めていってフラグを立てるかは考えます。題名ってよくネタ切れするんでやめとこっかな…。 (2014年8月7日 19時) (レス) id: 93977732d0 (このIDを非表示/違反報告)
ニノシック(プロフ) - こんばんは、質問ですが、フラグをたてるのなら、もっと深く小説を書いたらいいと思います。題名は無理して書かなくてもいいと思います。 (2014年8月7日 19時) (携帯から) (レス) id: 520f38069b (このIDを非表示/違反報告)
雪軌(プロフ) - ニノシックさん» ありがとうございます!更新カメ以下ですが、見捨てないでください…!← (2014年8月6日 20時) (レス) id: 93977732d0 (このIDを非表示/違反報告)
ニノシック(プロフ) - 面白くなりそうですね〜次の更新楽しみにしてます (2014年8月6日 20時) (携帯から) (レス) id: 520f38069b (このIDを非表示/違反報告)
雪軌(プロフ) - ぜひ、こちらに感想、リクエストしてくださいっ!! (2014年8月6日 20時) (レス) id: 93977732d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪軌 | 作成日時:2014年8月6日 10時

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