OLのお姉さん。ーコナンsideー ページ12
(まさか安室さんが恋人を作るなんてな...)
居座ることに成功した席で、俺はお姉さんを観察した。
ポアロで時々見かけてはいたが、安室さんと親しい様子はなかった。
ごく普通の、つまり俺や安室さんが関わっているような裏の世界なんて全く知らない、一般人という印象だ。
(本人も言ってた通り、つい最近親しくなったわけか。)
「安室さん」が特定の女性と仲良くなることに対しては特になんとも思わないが....
『お姉さんたちはどんなお仕事してるの?』
「ん?私たちに関心があるの???」
彼女の友人はノリが良さそうで、身を乗り出して俺の目を覗き込んできた。
「雪、小学生に何言ってるの。」
それに対して彼女のほうは真面目な印象を受ける。
友人を手で席に押し戻し、こちらを向いて目を合わせてくれた。
「あのね、私たちは化粧品の会社で働いてるの。」
「お化粧?蘭ねーちゃんたちが聞いたら喜びそう!」
「コナンくんのお姉ちゃん?何歳?」
「ううん、僕はポアロの上にある毛利探偵事務所に居候してるんだ。蘭ねーちゃんはそこの一人娘。高校生で、化粧品のCMとかを見ると目がキラキラしてるの。」
「ふーん、少年は小学生なのに一人で居候してるのか。しっかりしてるんだね、偉いぞ!それにしても毛利小五郎の家に居候なんてすごいな。」
『ありがとう!えーと、あ、お姉さんたちの名前は?』
2人を交互に見ると、安室さんの彼女の方がハッとして答えてくれる。
「ごめんね、ちゃんと自己紹介してなかったね。私は須藤 A。さっきも言った通り、化粧品会社で働いてるよ。で、こっちは...」
「私は桜井 雪。Aの幼馴染であり、先輩であり、上司でもある!」
ふふん、と得意げに笑う桜井さんは幼い雰囲気があり、可愛い。
横で「ちょっと雪、店の中なんだから少しは声のボリューム考えなさいよ。」とたしなめている須藤さんのほうが落ち着いていて年上のように感じる。
『Aねーちゃんに、雪ねーちゃんだね!僕もよくポアロに来るからこれからよろしくね?』
「よろしくね、コナンくん。さっき言ってた"蘭ねーちゃん"に、お化粧に興味があるならぜひ私たちに相談してねって伝えて。」
『うん!じゃあ僕、そろそろ帰らないと心配されちゃうから帰るね。ばいばーい!」
そう言って席を離れ、梓さんに挨拶をしてドアを開ける前にチラッと2人の方を見ると、安室さんがそこにいて目が合う。
ウインクという投げ技をくらい、思わず苦笑してしまった。
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やっち(プロフ) - えっ終わりですか?続きが読みたいです (2022年4月18日 19時) (レス) @page16 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 好きです!これで終わりですか?めっちゃ面白いので最新待ってます頑張ってください! (2020年3月22日 10時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - チュキ(≧∇≦) (2019年9月25日 18時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 好きです。更新頑張ってください! (2019年5月20日 11時) (レス) id: a6030a90d7 (このIDを非表示/違反報告)
梨王(プロフ) - ルートさん» コメントありがとうございました!夜しか眠れないなんて...朝もしっかり寝ましょう!?(ovo) (2019年3月17日 18時) (レス) id: 2a5069a4c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨王 | 作成日時:2018年5月9日 7時