小学生の男の子。2 ページ11
「ねぇねぇ、お姉さんはどこで安室さんと知り合ったの?」
小学生の男の子、コナンくんはちゃっかり私の隣の席に座ってアイスコーヒーを飲んでいる。
頼んだわけでもないのに安室さんが持ってきたところを見ると、普段からよく飲んでいるのだろう。
『コナンくん、アイスコーヒーなんて飲めるんだ。大人みたいだね?』
「ゴフッ!う、うん!大人の人の真似してたら飲めるようになったんだぁ!」
(感心して褒めたつもりなんだけど...なんか焦ってる??)
「そ、それより!ねぇねぇ、どこで知り合ったの?」
私が安室さんと付き合っていることを隠したいと思っていることを察したのか、他の人に聞こえないよう小声になった。
しかしなぜかその視線は鋭い気もする。
『私がポアロに通ってただけだよ。毎週来てたから安室さんも覚えてくれてたみたい。』
「そうなんだぁ。安室さんかっこいいよね!」
「ね!!あんなイケメンが親友の彼氏だなんて私も鼻が高いわぁ。」
雪がフフン、といった顔で答えるとコナンくんはさらに質問を続けた。
「お姉さんは安室さんとよく出かけたりするの?」
『先週初めてまともに話したくらいだからね、全然。』
そう答えるとコナンくんは目を丸くして私を見た。
「せ、先週初めて話したの?それで付き合うことになったの!??」
ありえない、という顔をこちらに向けるコナンくんに私も同意する。
ほんとに、よく付き合えることになったなと思う。
「お姉さんだまされてない?大丈夫??」
『え!?』
思いがけない言葉にコナンくんを凝視した。
(小学生に心配される私って...それにこの子、小学生にしてはませてるというかなんというか....)
「おいおい少年失礼なことを言うんじゃないよ!あの安室さんが人を騙すように見える??」
雪が聞くと、コナンくんは何やら考え込んでいる様子だ。
(騙してるうちに入るかどうかは分からないけどトリプルフェイス...)
「僕が誰を騙すって?」
「「『ひゃぁぁぁぁっ!!!』」」」
突然間近から聞こえた声に3人の肩が同時に上がり、情けない声が店中に響いた。
「こらこら3人とも、元気なのはいいことだけどもう少し小さな声でね??」
(絶対わざと...!!!)
ニコッと笑った安室さんはやっぱり「安室さん」で、私たちの悲鳴でこちらに目を向けた客の目がハートになっていることが分かる。
笑顔が似合うイケメンだなと思いつつも、この笑顔は本物なのだろうか、などと考えてしまった。
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やっち(プロフ) - えっ終わりですか?続きが読みたいです (2022年4月18日 19時) (レス) @page16 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 好きです!これで終わりですか?めっちゃ面白いので最新待ってます頑張ってください! (2020年3月22日 10時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - チュキ(≧∇≦) (2019年9月25日 18時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 好きです。更新頑張ってください! (2019年5月20日 11時) (レス) id: a6030a90d7 (このIDを非表示/違反報告)
梨王(プロフ) - ルートさん» コメントありがとうございました!夜しか眠れないなんて...朝もしっかり寝ましょう!?(ovo) (2019年3月17日 18時) (レス) id: 2a5069a4c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨王 | 作成日時:2018年5月9日 7時