ハムサンド。ー安室sideー ページ14
買い出しを終えポアロに戻ると、いつもの席にAと桜井さんがいた。
(ようやく顔を見れた...)
頬が自然に緩みそうになるのを堪え、2人に気づかれないよう静かにキッチンに戻る。
「あ、おかえりなさい安室さん!」
コーヒーを淹れながら梓さんが声をかけてくれた。
『ただいま戻りました♪ Aさんと桜井さんっていつ頃来店されました?』
「ついさっきですよ。あ、安室さんが帰ってきたからハムサンド作れるって伝えなきゃ!」
梓さんが2人のもとにオーダーをとりにいったのを見て、ハムサンドを作り始めた。
久しぶりのハムサンド、桜井さんなら絶対に頼むだろう。
梓さんにAたちがこの店でハムサンドは"
最近は材料が切れていて作れなかったのだと思っているのだろう。
2人の方を見てみると、桜井さんがAに質問攻めをしているようだった。
空いたテーブルの片付けをしつつ聞き耳をたてていると、ガタッと椅子の音が鳴り、桜井さんが身を乗り出したことが分かる。
「人と付き合うこと自体初めてだし、そもそも陣平以外の男の人との正しい距離感が分からない。」
(松田の話?いや、距離感が分からないっていうのは俺のことか。となるとこの1週間連絡をとってなかったことの話だろうな。)
「" 恋人になりました、仲良くしましょう、連絡も取りましょう " はおかしくない?」
(ふむ...やっぱり真面目だな、そこが良いんだが。)
しかしそんなことを考えていたということは、自分に連絡をするかどうか迷っていたということだ。
(迷わせるくらいなら俺から連絡をとるべきだったな。危険だから、なんて言い訳せずに。)
自分から送るのは負けたような気がして嫌だったのもある。
反省しつつ振り返ると、Aが桜井さんにデコピンをしようとしているところだった。本当に仲のいい二人だ。
そして桜井さんがため息をつきながらAは俺から連絡が来たらどう思うかを問うと、しばらく考え、「嬉しい」と答えた。
(本当に、可愛い人だ。)
抱きしめたい衝動に駆られるが、さすがに此処では不味いので我慢する。
今はとりあえず顔を見て話したい。
"安室透"の笑顔を作りAの背後に立ち、耳元に話しかける。
『僕がどうかしましたか?』
1週間ぶりの。ー安室sideー→←久しぶりのポアロ。ー安室sideー
3578人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっち(プロフ) - えっ終わりですか?続きが読みたいです (2022年4月18日 19時) (レス) @page16 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 好きです!これで終わりですか?めっちゃ面白いので最新待ってます頑張ってください! (2020年3月22日 10時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - チュキ(≧∇≦) (2019年9月25日 18時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 好きです。更新頑張ってください! (2019年5月20日 11時) (レス) id: a6030a90d7 (このIDを非表示/違反報告)
梨王(プロフ) - ルートさん» コメントありがとうございました!夜しか眠れないなんて...朝もしっかり寝ましょう!?(ovo) (2019年3月17日 18時) (レス) id: 2a5069a4c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梨王 | 作成日時:2018年5月9日 7時