短い間ではありますが。 (ページ12)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:9,168 hit

＊古謝side ページ12

まとくんに今日の授業！だけ言われて全く意味不明だった人です←
微かに聞こえたけど、まとくんがあの子のこと名前プラスちゃん付けで呼んでた。
まとくんはチャラいけど女の子に凄く優しい。
あの子の体調が悪いって教えてくれる位には。

「古謝那伊留です！バック宙やります！」

初めて参加するクラスの授業では自己紹介代わりに特技のアクロバットで決めるのが恒例行事。
２、３歩下がってから腕で勢いをつけて飛んだ。
前に男子のクラスで見せたら、いきなり出てきた毛利って子がロンダートバック宙キメてきてん。
あれは久々に負けず嫌いが疼いた出来事やった。

「アップして始めるよー」

皆が軽く走ってる間にタイマーとコーンの用意。
体育館に１オクターブを行き来する音が響く。
文化部の人は割と早めに脱落するけど、それこそ陸上部なんか部員の中で競争が巻き起こってる。
長距離選手のプライドがどうのとか、少し怖い。

はてさて、まとくんが言ってた子はというと…
スピードは落ちてるけど無駄のないフットワークと切り返しで粘りながら記録を伸ばし続けてる。
足の動きからして運動部なのは間違い無さそう。
体調悪そうな素振りは見えへんのやけどなあ。