短い間ではありますが。 (ページ2)

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first week＊主人公side ページ2

いつも通りの時間に生徒が来て、いつも通りの時間に先生も来て、いつも通りの授業が始まる日常。
このリズムに飽きるという感情を抱かなくなった分だけは、中学生の頃より大人になったんかな。
それが学校生活やって割り切れば良い話だし。
雲ひとつ無い青空なんて毎日求めたりはしない、今日みたいな曇り空も一色の空と思えば綺麗だ。

「じゃあチャイムも鳴ったしHRから始めますね、今日から教育実習生が来てはるんで紹介します」
「あっはい、今日から実習でお世話になります、末澤誠也といいます。よろしくお願いします！」

いつも通り眠そうな担任の号令が掛かったあと。
朝から元気の良い(ただ高いだけかも知れない)声が聞こえて、実習生が来たんやって分かった。
あくまでHRの時間は簡単な課題を済ませているか然り気無く空を眺めているから声で初めて気付いたのだけれど。ちなみに今日は前者の方だった。

「じゃあお願いしまーす」

その人は挨拶を終えると後ろまで移動してきて、ちらりと見えた顔に何処か見覚えがあるような。
その記憶を何となく引っ張り出そうとしていたら不意に数秒間バッチリと目が合ってしまった。
そのまま目線は下へ移り、スッと細められる。

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