担任の先生はお兄ちゃん (ページ5)

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始業式が始まった。
周りをチラチラ見渡したりしてみたけど、翔にいらしき人は見当たらない。やっぱり違うよな…
そう思いながらも、最後の一回と思って向こう側に目をやった。そしたら………………

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――――――いた。スーツを着た翔にいが………

先生
「次は新赴任教諭の紹介です……」

まさか…!? やっぱりそのまさかで………嘘でしょ!?

先生
「では、舞台上にて自己紹介をお願いします。」

ズラっと出てきた先生に混じって、翔にいの姿があった。一番右側にいて、この順番だと自己紹介は一番最後になると思った。
そしてその時。まだよく状況が飲み込めないまま、翔にいが話し出すのを待った。

翔
「えー本日より、この花岡栄高校(はなおかさかえこうこう)の先生になりました、櫻井翔です。教師一年目でまだ色々と分からないことがあり、この学校に関しては皆の方が先輩なので、分からないことを教えていただけたらなと思います。担当教科は、まあ基本全部教えられますが、一応英語と数学と理科系です。よろしくお願いします!!」

きゃーっ!!

何故そこで黄色い声が聴こえてくるのかが分からないが、たぶんこちらもまたイケメンだからだろう。自分で言うのもなんだけど…(笑)
でも、まだ信じられない…あの翔にいが………先生なんて……しかも担当教科が多すぎる…(゜_゜;)

ステージから降りてきた翔にいを凝視してると、目があった。そしたらにこっと笑って小さくピース。そんなことしたらバレちゃうでしょ!! 顔を強張らせたまま翔にいを見送り、チラっと大野先生を見ると、目があって微笑み返された。

はあ、やっと落ち着いて来た。
そう思った矢先、私の目の前に女子たちが飛び込んで来た。