case.8 「 清田 信長 」 ページ36
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清田 side
『 ねぇ、ちょっとだけ…… ね? 』
インターハイ前で忙しかった
それは重々分かってはいるが、新幹線に乗る前に " トイレで精子くれ " は誰だって驚くだろ
飯食ってねぇのは辛いけど…… 今か?
『 おねがい、清田 』
「 はぁ… 仕方ねぇなぁ 」
『 ありがと♡ 』
目の輝きを取り戻して、ソコに口付ける
吸い尽くされるかのように唾液と絡ませながら、扱かれれば上手すぎてすぐ出してしまう
"ジュボジュボ"
「 うっ… ヤバい… っ! 」
『 んっ 』
ゴクゴク飲み込む音で顔が熱くなる
この光景は何回見ても慣れねぇ…
「 おい! 急げ! 」
『 時間ギリギリだ 』
集合場所に間に合うと腕に抱きついて来る
周りに見られるのが照れ臭くて振り払うと、うるっとした目で悲しそうに上目遣いで項垂れた
こんなの反則だろ…
なんて思ってると神さんの方に走ってく
「 おい! 置いてくなよ! 」
弄ばれてる感じ
牧さんの彼女のくせに
俺だってそのお零れを貰ってる感じだが
……いや、俺は牧さん公認だから別だ。
牧 「 Aに精子を分けてやってくれないか? 」
「 あ、精子… は!? 精子!? 」
牧 「 Aは精子が食料でな、俺だけでは足りない時もあると思うんだ 」
「 でも、Aは牧さんの
牧 「 そうなんだが、頼むよ… な? 」
先輩の彼女に手を出すなんて御法度だろう
こんなこと言われて 「 はい、そうですか 」 と、素直に返事をするのは流石に俺でも躊躇う
それでも牧さんからの頼みは断れない
……少しは下心があった
入学してすぐにAと仲良くなって部活も一緒で、可愛いなって思った時には牧さんの彼女で落ち込んだ
「 分かりました 」
牧 「 ありがとな、頼んだぞ? 」
諦めなくていいんだと感じた
触れることすら出来ないと思ってた想い人に、こういう形でも触れられるならば
……それでも良いと思った
「 来たぞ〜 」
『 待ってたよ〜! ねぇねぇ、電気消すともっと夜景が綺麗に見えるよ〜っ! 』
約束通り部屋に遊びに来てやった
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作者名:さとみ | 作成日時:2022年12月24日 23時