藍と一未の短編集

※志摩の後悔5 ページ7

志摩side





彼女が、Aが死んだとしても仕事には行かなければならない。


噂が回るのは早いもので、捜査一課の内にはAの話をする奴らで溢れていた。




…相棒殺しだけじゃなく恋人殺しもか。


こりゃ噂は本当だな。


何で捕まんないんだよ。


まぁどうせ飛ばされるみたいだし、俺たちには関係ないだろ。



聞こえるように言われる陰口には慣れたはずだったのに。


彼女のことを言われると、心が潰れそうになる。


俺が殺したも同然なんだから。


家で1人になると涙が溢れて止まらない。


俺に悲しむ資格なんてありはしないのに。



【かずくんと幸せになりたかった】



そう書かれた文章を思い出して心臓が潰れたんじゃないかと思うくらい胸が苦しくなる。



「幸せに、してやりたかった…っ」



俺が追い込んで殺してしまった2つの命。


命は取り返しがつかない。


後悔してもしきれない。


何をやっても、彼女は帰って来ないんだから。



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短編集なのに話が長くてすいません！


っしゃぁさんからのリクエストで志摩のバットエンドばりの喧嘩のお話。

構想したら死ネタになりました。

何だよこの話…最初から最後まで地獄だ、と自分で書いてるのにツラくなりました笑


時系列的に香坂の事件があって間もない頃のお話。

前半志摩が滅茶苦茶嫌な奴になってしまいました。

志摩は良い奴だからこんな事絶対しないけど！

私基本ハピエン厨なんですけど、伊吹と志摩だと死ネタとか書きたくなるんですよね。

2人には誰よりも幸せになってほしいと思うのに、誰よりも絶望が似合うと思ってしまう矛盾。

これはきっと香坂の事、ガマさんの事件、そしてバットリのせいですね。



2020/11/24

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