150本当の決着 ページ8
レトさんの身体を少し押して美陽ちゃんの方を見れば、看護師さんたちに静止させられている美陽ちゃんの姿があって、身体を多分病室の方へだろうと向けられいるけど顔だけはこっちを見て声を上げている。
｢Aは私の永遠の憧れなの！大好きな友達なの！覚えないの！？高校、一緒で、なな子と三人で過ごしてた！！｣
｢……もしかして……Aちゃんなの……？｣
｢貴女になりたくて整形した！貴女の全てを真似した！！貴女の大切な物を手に入れる為に頑張ったのに！！私は！！何も手に入れる事が出来なかった！！｣
｢……｣
｢どうしてAばっかり愛されるのよ！どうしてそれに気付かないのよ！憎くて仕方なかった、だけど近くで見守りたかった……なのに……私は……｣
急に弱まった声に、看護師さんたちを振りほどいて、最後、油断していたであろうレトさんを押し退けて、私の目の前にまで来て、ハッキリと。
｢誰よりも幸せになってよ、大好きなA、一人でも、レトルトさんと一緒でも、幸せになって｣
その言葉。そして手は早かった。首に掛る圧、絞められてる、苦しい。
｢止めろ！！｣
直ぐにレトさんに離されたけど、急に入ってきた酸素に噎せる。私がそんな事をしている間に美陽さんは看護師さん達に半ば引き摺られる形で、声を上げて、連れて行かれる。
看護師さんに呼ばれてるけど、マネージャーだけが残って。
｢早く彼女の方行った方がええんちゃいます｣
｢そうなんですけど、そうなんですけどね｣
私の背中を擦る手は優しいけどレトさんの怒った声色が聞こえる。マネージャーは私の方を見ていた。
｢……覚えてないと思うけど、俺、Aさんに高校生の時告白した中山なんだ。今回の件は本当にごめん。止めようと思ってずっとアイツを監視はしてたのに、こんな事になって、本当にごめん｣
｢ごめんだけど覚えてないから｣
｢だよね。だけど、だけどじゃないな、一方的だわ。Aの話あんな形でも最後まで聞いてやってくれてありがとう｣
｢早くどっか行って｣
｢二度と会わせない様にこれからもAの事は監視してるから安心してほしい、多分、あいつはもう女優も辞める｣
｢え｣
｢本人が言ってた。上は認めてないけど。もしいつか受け入れられる様になったらまた会ってやってよ。本当に大好きなんだって。……それじゃあ、Aさんも元気でね｣
それだけを言ってマネージャー、中山くんは美陽さんの方へ戻って行った。
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ごま(プロフ) - 続きありがとうございます！本当に本当に嬉しいです。。 (2022年4月10日 3時) (
レス) @page17 id: 9c0e141a1e (このIDを非表示/違反報告)
涼風(プロフ) - 続き気になります！いつまでも更新楽しみに待ってます！ (2021年10月8日 10時) (レス) @page15 id: d41656e1e9 (このIDを非表示/違反報告)
みゅ - ストーリーがすごく面白くて泣きそうにもなりますし、大好きです。続きが気になります………ハッピーエンドが見たいです……… (2021年9月21日 22時) (レス) @page15 id: 60841e2cf5 (このIDを非表示/違反報告)
うりゅう(プロフ) - 初めてレトさんの夢小説みたの多崎さんで良かったです……のんびり更新待ってます！！！！！ (2020年11月4日 0時) (レス) id: 7a0e32a41e (このIDを非表示/違反報告)
ayaka(プロフ) - 占ツク数ヶ月開かなくなって久しぶりに見たら多崎さんの更新があってめちゃめちゃ嬉しかったです！ありがとうございます！ (2020年10月24日 21時) (レス) id: a3bb4a6c92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なかもと | 作成日時：2020年1月17日 2時
