quatre-vingt-dix-neuf ページ50
学期末テストの結果も貼られ、今年も終わろうとしている。
セブルス教授はこれ以上はないと思っていたハリーへの憎しみがさらに増え(ハリーに止めろと言われたが私にはどうすることもできない)、さらにシリウスからの手紙で機嫌はさらに悪くなっていた。
結局去年の夏休みに逆戻りだ。
『シリウスからの手紙なんてどうでもいいじゃないですか、何をそんなに怒る必要があるんです』
セ「黙れ」
彼はそう言いながら、今にもハリーの首を絞めたいというように手を忙しなく折り曲げていた。
私が苦笑いをしてそれを見つめると、扉の向こうで声がした。
ク「A、マルフォイが呼んでいます」
私が教授に目配せをすると、行ってこいというように顎で扉をさされる。
私は会釈をしてから扉を出た。
すると、クィリナスは既に鷲になっていて私の肩に止まった。
ク「向こうの方にいます」
見ると、廊下の奥に黒い影。
私は駆け足でその方に向かった。
『どうしたの？』
ドラコは壁に寄りかかるのをやめて、私に何かを放り投げた。
『うわっ……！』
見ると、“クディッチワールドカップチケット”
と、書いてある。
驚いて顔を上げると、自慢げな顔のドラコがいた。
ド「父上がAも呼んだらいいってさ」
私はクィリナスと目を合わせた。既に、来年は波乱の予感だ。
私は肩を竦めてふっと笑うと、それをポケットにしまった。
『ありがとう、ドラコ』
ド「詳しくはまた連絡をするよ」
『おう』
へへへ、と軽く笑うと、ドラコはローブを翻し背中を向けたままひらひらと片手をあげた。
──ついに来年、私は闇へと足を踏み入れることになるだろう。
私はふうと息を吐いて、清々しいくらいの青空を見上げた。
3年目 【完】
───────────────
あ と が き
こんにちは、作者のOです。
遂にアズカバンの囚人も終了ということで、若干息切れもしています。
今回の落とし所はとても綺麗な両片思いですが、これは作者の大好物のためです。私はこれを食べて生きています。
もちろん書きつつも早くくっつきたいと思ってはいたのですが……スネイプ先生の性格上ありえないなと。
それに、普通に考えて教師と生徒ですからね。(元も子もない)
最後に、皆さん本当にいつも応援ありがとうございます。
(炎ゴブからは巻数が多いためかなりの長編になると思います、よろしければお付き合い下さい)
O
※21/4/16 修正完了いたしました。
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くるみん(プロフ) - 本当に素敵な小説です。一気に読み進めています(*´`) (2021年10月11日 10時) (
レス) @page50 id: b1b94321bc (このIDを非表示/違反報告)
ウンマ - とっても素晴らしいです (2021年3月8日 17時) (レス) id: b2f17d6310 (このIDを非表示/違反報告)
おばけ(プロフ) - yu-kaさん» ずっとコメントに気付かずごめんなさい！たった今直したところです。ご指摘ありがとうございました。遅くなって本当に申し訳ないです。 (2019年11月20日 11時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
yu-ka(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます。ハリポタの小説の中で一番面白いです！余計かもしれませんが、p2の守護霊の呪文はエクスペリアームスではなくてエクスペクトパトローナムではないでしょうか？勘違いでしたらすみません。これからも楽しく拝読させていただきす！ (2018年7月4日 3時) (レス) id: 4be1b9fb48 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます、頑張ります！ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年12月30日 23時
