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quatre-vingt-quatorze ページ45

途端に、教授の険悪な顔が凄みを増す。

私はそっと扉に退きながら、2人を交互に見た。

『ま、まあ……落ち着きましょうよ、ね?』

もちろん、効果はゼロだ。

セ「もう1度それを言ってみろ。我輩がこの手でお前を牢に送り返してやる」

シ「やってみろよ、スニベルス」

白熱していく罵り合い。私は音を立てないようにして扉を開くと、で医務室に向かって走り出した。


私は息も絶え絶えに医務室に駆け込み、見慣れた後ろ姿に抱きついた。

『助けて、ハーマイオニー!』

いつのまにかいたルーピン先生までが私の方を振り向く。
ハリーたちは私を見ると、堰を切ったように口を開いた。

ハー「ねえ、あれどういうことなの!」

『何が……』

ロ「スネイプとどういう関係なんだよ!」

ハリー「さすがにもう、何も無いとは言えないだろう?」

『ちょ、ちょっと待って!』

なんとか全力で彼等を振りほどく。
ルーピン先生はというと、読書を中断してロンのベッドに腰掛けた。

『ど、どうしたんですか?』

ル「ん?いや、興味あるからね」

先生は面白そうに笑ってチョコレートを齧っていて、私はくしゃくしゃと頭を搔いた。

『あの……それより今……シリウスとセブルス教授を一緒の部屋に置いてきちゃって』

和やかな空気がピキッと凍る。

その後すぐに声を出したのはロンだった。

ロ「死人がでるぞ!?」

ハー「シリウスがアズカバンに逆戻りだわ!」

『私の手には負えなかったんだよ!』

頼みの綱のルーピン先生を見る。だが彼は堂々と知らんぷりをした。

ル「私が行ったって、状況がまずくなるだけだよ」

『そんなあ……』

私は頭を抱えた。このままじゃ、医務室のベッドがあと2つ埋まることになるんじゃないか?

ハー「というか、さっきの続きは終わってないわよ」

『え?』

ハー「スネイプとの関係よ!」

私は眉を寄せた。ふと周りを見ると、全員が私を興味深そうに見ている。

『だから……期待してるようなことは何も無いって。勝手に私が好きなだけで』

ハリー「やっぱり本気で好きだったんだ」

ハリーが呆れるように言うので、私はむっとして彼に言った。

『あのね!?私だって最初は普通に、先生として好きだったんだよ!なのに教授が私を抱きしめるから──』

途端にルーピン先生がチョコレートでむせた。

ハーマイオニーは悲鳴をあげ、ハリーたちは顔を固まらせている。

『待って、違う!いや、違くないけど──』

その時、廊下から怒鳴り声が飛んできた。

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設定タグ:トリップ , セブルス・スネイプ , ハリーポッター   
作品ジャンル:恋愛
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くるみん(プロフ) - 本当に素敵な小説です。一気に読み進めています(*´`) (2021年10月11日 10時) (レス) @page50 id: b1b94321bc (このIDを非表示/違反報告)
ウンマ - とっても素晴らしいです (2021年3月8日 17時) (レス) id: b2f17d6310 (このIDを非表示/違反報告)
おばけ(プロフ) - yu-kaさん» ずっとコメントに気付かずごめんなさい!たった今直したところです。ご指摘ありがとうございました。遅くなって本当に申し訳ないです。 (2019年11月20日 11時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
yu-ka(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます。ハリポタの小説の中で一番面白いです!余計かもしれませんが、p2の守護霊の呪文はエクスペリアームスではなくてエクスペクトパトローナムではないでしょうか?勘違いでしたらすみません。これからも楽しく拝読させていただきす! (2018年7月4日 3時) (レス) id: 4be1b9fb48 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます、頑張ります! (2018年3月15日 10時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:O | 作成日時:2017年12月30日 23時

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