quatre-vingt-trois ページ34
ピーターは力なく首を横に振った。
シリウスがハリーを見つめ直す。
シ「ハリー、信じてくれ。私はジェームズたちを裏切るなら死んだ方がましだ」
ハリーはやっと頷いた。
それを見るなり、ピーターは床にはいつくばって喚き出した。
ピ「シリウス！君は私の親友だ！」
シリウスはピーターを蹴ると怒鳴った。
シ「このローブはAにプレゼントで貰った一張羅だ！お前の汚い手で触るな！」
思わず自慢げな顔をして、隣を見ると「あげたのか？」と言った顔の教授がいる。私はにこっと微笑んだ。
ピーターは懲りずに「リーマス……」と呟いている。
ル「シリウス、君をスパイだと疑ったことを許してくれ」
シ「当たり前だ」
シリウスのやつれた目に希望が差す。
ピ「ロン……私はいいペットだっただろう？」
ロンは気持ち悪そうにベッドの端まで後ずさった。
ピ「お嬢さん……賢いお嬢さん……」
ハーマイオニーも怯えきった顔で壁際まで下がった。
すると彼は今度は私の方を振り返った。
ピ「そちらの綺麗なお嬢さんは……」
私が睨みをきかせようとすると、教授が私の肩をぐいと抱いて引き寄せた。
セ「Aに近寄るな。薄汚い鼠め」
私は唖然としつつも教授を見上げた。彼は憎しみのこもった目でピーターを見つめていた。
ピーターは最後にハリーに縋った。
ピ「君はジェームズそっくりだ…」
シ「よくハリーの前でジェームズの話が出来るな！」
すぐにシリウスが怒鳴ったが、ピーターはまだ懲りていないようだった。
ピ「それはあの人が無理やり……」
シ「嘘をつくな！お前は1年も前からスパイをしていた！」
ピ「私が殺されかねなかった……」
シ「友を裏切るなら死んだ方がましだ！」
ルーピン先生が静かに続けた。
ル「お前は気づくべきだった。ヴォルデモートが殺さなければ私達が殺すと」
2人が杖を振り上げる。──が、呪文が発されることは無かった。
ハリーがピーターの前に立ったからだ。
ハリー「やめて！」
2人が呆然とハリーを見る。
シ「わかっているのか、ハリー。こいつのせいで君の両親は……」
ハリー「分かってる！でも、あなたたちをこいつと同じ殺人犯にしたくないんだ！」
うん、やっぱり彼は原作通り出来た子だ。
ル「いいのか？ハリー。もう一度聞くが……」
ハリーは頷いた。
ハリー「アズカバンだ。こいつに似合うのはそこしかない」
ルーピン先生は構えていた杖を下ろした。
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くるみん(プロフ) - 本当に素敵な小説です。一気に読み進めています(*´`) (2021年10月11日 10時) (
レス) @page50 id: b1b94321bc (このIDを非表示/違反報告)
ウンマ - とっても素晴らしいです (2021年3月8日 17時) (レス) id: b2f17d6310 (このIDを非表示/違反報告)
おばけ(プロフ) - yu-kaさん» ずっとコメントに気付かずごめんなさい！たった今直したところです。ご指摘ありがとうございました。遅くなって本当に申し訳ないです。 (2019年11月20日 11時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
yu-ka(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます。ハリポタの小説の中で一番面白いです！余計かもしれませんが、p2の守護霊の呪文はエクスペリアームスではなくてエクスペクトパトローナムではないでしょうか？勘違いでしたらすみません。これからも楽しく拝読させていただきす！ (2018年7月4日 3時) (レス) id: 4be1b9fb48 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます、頑張ります！ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年12月30日 23時
