soixante-dix-neuf ページ30
ル「セブルス──違う──話を聞いてくれ」
教授の目には狂気が宿っていた。
セ「今宵またアズカバン行きがでる。2人──いや、3人か？」
彼が私を蔑むように見つめた。そして少し離れたかと思うと、杖を振った。
バーン！と音がして縄が飛び出る。
私はそれを無言呪文で切り裂き、黙って彼を見つめ続けた。
彼は唖然とした。唖然としていたが──そのうちに、狂ったように喉の奥で笑い始めた。
セ「ついに正体を表したな、ラミアー。……貴様はこの3年間、私に嘘をついてきた！」
教授はいきなり怒鳴り散らした。ハリーたちが身を引くのがわかる。
彼は構わずに続けた。
セ「そして私は愚かにもお前を信じきっていた！」
『教授、私の話を聞いてください』
私は至って静かに言った。彼はそれでさらに逆上したように私の腕をぐいと引っ張った。
そして、ロケットを無理やり開いたかと思うと私の髪の毛を掴み、力ずくで覗かせた。
『──っ！』
ル「セブルス！」
彼はお構い無しだった。私の体が伸びて19歳のそれになる。
セ「……アズカバン行きだ。お前も、本当の年齢ならな」
彼の声は震えていた。私はライトグリーンの目で彼を見据えた。
『私をもう一度信じて下さい』
セ「何を腑抜けた真似を……」
ハー「先生！」
教授が怒りで唸った時、ハーマイオニーが叫んだ。それから、絞り出すような声で話し出した。
ハー「もし……それが誤解だったら……」
セ「分かりもしないことに口を出すな！」
教授が突然狂ったように喚いた。私はすぐにシリウスの前に立ち、彼を庇うように後ろ手で抱きしめた。
『なら、私の話を聞いてください』
私が言うと、彼は口元を歪ませて囁くように言った。
セ「ラミアー。教えてやろう……復讐は蜜より甘い」
彼は私の喉元に杖を当て、それから上につーっとなぞってシリウスの喉元にあてた。
だめだ、完璧に理性を失っている。
何とかしなくてはならない。
シ「スネイプ、話を聞け──」
セ「来い。全員だ。貴様も連れていこう」
彼は私を見下ろした。それから、纏めていた髪を乱暴に下ろした。
セ「それからこれもお返ししよう。丁重にな！」
彼は私に髪結紐を押し付けた。私は切羽詰まって叫んだ。
『セブルス教授！』
セ「黙れ！その穢れた口で私の名を呼ぶな！！」
教授は狂気のままに叫んだ。私は言われたことを理解するのに数秒かかり、クィリナスは「セブルス！」と怒鳴った。
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くるみん(プロフ) - 本当に素敵な小説です。一気に読み進めています(*´`) (2021年10月11日 10時) (
レス) @page50 id: b1b94321bc (このIDを非表示/違反報告)
ウンマ - とっても素晴らしいです (2021年3月8日 17時) (レス) id: b2f17d6310 (このIDを非表示/違反報告)
おばけ(プロフ) - yu-kaさん» ずっとコメントに気付かずごめんなさい！たった今直したところです。ご指摘ありがとうございました。遅くなって本当に申し訳ないです。 (2019年11月20日 11時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
yu-ka(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます。ハリポタの小説の中で一番面白いです！余計かもしれませんが、p2の守護霊の呪文はエクスペリアームスではなくてエクスペクトパトローナムではないでしょうか？勘違いでしたらすみません。これからも楽しく拝読させていただきす！ (2018年7月4日 3時) (レス) id: 4be1b9fb48 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます、頑張ります！ (2018年3月15日 10時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年12月30日 23時
