しえんと べいんてぃおちょ ページ30
コツッ、コツッ、コツッ。
嫌な足音が聞こえて、その場にいた全員が振り返った。
ム「パジャマパーティーかね？…おやおや、あの新聞記事は強ち間違いでは無さそうだ」
ク「彼にも教師という方が出鱈目な記事を信用するとは…私達は音を聞きつけて立ち寄っただけですよ」
クィリナスがため息がちに言った。ムーディは含み笑いを続けている。
ム「ところで、スネイプの研究室が誰かに荒らされたと？」
セ「大したことない」
教授は冷たく言った。
ム「魔法薬の材料を探していたか…他には何も隠してないだろうな？え？」
教授のこめかみに青筋が浮かんだ。
セ「君が徹底的に調べたはずだ。何も隠してはいない」
『教授はダンブルドアから信用されています』
にこりと笑うと、彼はフンと鼻を鳴らした。
ム「そして君もな。だが私は洗っても落ちないシミはあるというのが自論だ」
教授が発作的に右手で左の手首を掴んだ。まるで痛がっているようだった。
『教授』
セ「黙れ」
ム「ベッドに戻れ、スネイプ」
セ「君に命令される筋合いはない」
胸焼けするような空気に包まれる。私はムーディの視線が数段先にあるのに気づいた。
地図だ。
私はそれをすぐに拾ってローブの下に隠した。教授が何事だと振り返り、そしてすぐにピンときたようだった。
セ「その地図を見せろ」
『これは…私の落し物です』
セ「貴様…」
教授は怒りのあまり歪んだ笑みを浮かべていた。
セ「ふふ、そうだな。お前はいつもポッターの味方だ。今に始まったことじゃない」
『私は誰の味方でも───』
セ「どこだ！ポッター！」
教授は両手をつかって探り当てるように階段を上がり出した。
ム「そこには何も無いぞ、スネイプ！」
ムーディが叫ぶ。彼には勿論透明マントに隠れたハリーが見えているはずだ。
ム「しかしダンブルドアには伝えておこう。君の思考がいかに飛躍したか」
セ「どういう意味だ？」
教授が唸るように言った。
ム「彼は誰がポッターに恨みを持っているか、非常に興味があるという意味だ！」
教授がゆっくりと手を下ろした。廊下は暗くて、彼の顔はよく見えなかった。
そのうち彼の低い声が聞こえた。
セ「我輩はただ…ポッター自身の安全のためにやめさせなければならんと思っただけだ」
ム「なるほど」
セ「…我輩はベッドに戻ろう」
ム「最高の考えだな」
教授が私の前を通り過ぎようとする。
『教授』
掴みかけた私の手を、彼は見もせずに払って行ってしまった。
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ユーレイ(プロフ) - 羽音さん» メッセージ、イラストともにありがとうございます！楽しく拝見させてもらいました。自分の小説からイラストまで書いていただけるなんて本当に嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年6月1日 23時) (
レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - mikittyさん» 素敵なコメントにこちらこそニヤニヤしました……この焦れったい感じが書くのが楽しくて、どうしても長引かせてしまいます笑 (2019年6月1日 23時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
羽音(プロフ) - メッセージに書いていたURLです！→http://uranai.nosv.org/img/user/data/0/9/a/09ad2710a06e0237527c6512112dc071.png (2019年5月31日 21時) (レス) id: d257d5a444 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新されているとニヤニヤしちゃうくらいに好きです…お互いに焦れったい感じがたまりません！セブルスという人物をとても細かく丁寧に描いている素晴らしい作品です。これからも楽しみにしています！ (2019年5月31日 1時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - パンジーさん» 空きコマのお供にしてもらえてよかったです！！(！？) さらに面白いと思って貰えるような展開にできたらと思ってます。楽しいコメントありがとうございました！ (2019年5月30日 21時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2018年10月23日 12時
