しえんと べいんて ページ22
体温がゆっくりと下がっていくような感覚がした。
どうしよう。もしこの記事が原因で教授に何らかの処分があったら…物語はどうなる？いやでも、たかがこの噂みたいな記事で…
ハリー「………A！」
慌てて振り返る。私は新聞紙をくしゃくしゃに丸めた。
ロ「どうしたんだよ？なんか顔色悪くないか？」
『いや、別に』
ハリー「いいからこれ、とりあえず見てくれ」
ハリーが見せてくれたのは勿論ハグリッドの記事。私は頷いた。
『きっとあの女にはどこにでも潜り込める何らかの方法があるんだよ。それを特定しないと───』
パ「ちょっと、A」
パンジーが私の肩を掴んだ。ハリーたちが睨みつける。
パ「半巨人の話なんてしている場合じゃないでしょ。スネイプは私達の寮の先生でもあるのよ？それに…」
ハリー「どういう意味だ？」
ク「落ち着いてください」
クィリナスがいつの間にか人の形に戻っていた。そして、俯いている私を覗き込んだ。
『どうしたらいいのか分からない』
ク「深呼吸をして」
息を吸い込む。ショックで止まっていた思考回路が回り出した。
ク「今あなたがここにいる理由で、全てを決めればいいんです」
私は顔を上げた。
『ハリー、ロン。ハグリッドのことは後で話そう』
きょとんとした顔の二人を置いて、私は急いで地下室に向かった。
『───教授！』
鍵はかかっているものだと思ったが、扉はすんなりと開き、私は危うく転ぶところだった。
セ「そろそろ来る頃だろうと思っていた」
『ダンブルドアから何か言われましたか！？もし私のせいで教授が…でもあんなデタラメな記事で』
私が間髪入れずに話し出すのを、教授が珍しくぽかんと見ていた。
私は彼の様子に気づき口を閉じた。教授は、いつも通り生徒のレポートに贔屓込みの点数をつけているところだった。
セ「…本当にお前か？」
『は…？』
セ「お前のことだから、騒がれちゃいましたね。いっそ付き合います？なんて馬鹿げた冗談を言いに来ると思っていた」
私は肩の力がすっとぬけた。
『いや…そう、言おうと』
セ「嘘をつけ。本当にらしくないな」
彼は眉を寄せた。何かを疑っているようだ。
そんなことをされても困る。本当に何も無いのだ。ただ教授のことだから───悔しいことにいつもの冷静さが欠けた。
セ「お前が何を勘違いしているのかしらんが、あれはお前が私を誘い、私が仕方なく応じただけの話だ。そんな新聞記事が私の邪魔になると思うかね」
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ユーレイ(プロフ) - 羽音さん» メッセージ、イラストともにありがとうございます！楽しく拝見させてもらいました。自分の小説からイラストまで書いていただけるなんて本当に嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年6月1日 23時) (
レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - mikittyさん» 素敵なコメントにこちらこそニヤニヤしました……この焦れったい感じが書くのが楽しくて、どうしても長引かせてしまいます笑 (2019年6月1日 23時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
羽音(プロフ) - メッセージに書いていたURLです！→http://uranai.nosv.org/img/user/data/0/9/a/09ad2710a06e0237527c6512112dc071.png (2019年5月31日 21時) (レス) id: d257d5a444 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 更新されているとニヤニヤしちゃうくらいに好きです…お互いに焦れったい感じがたまりません！セブルスという人物をとても細かく丁寧に描いている素晴らしい作品です。これからも楽しみにしています！ (2019年5月31日 1時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - パンジーさん» 空きコマのお供にしてもらえてよかったです！！(！？) さらに面白いと思って貰えるような展開にできたらと思ってます。楽しいコメントありがとうございました！ (2019年5月30日 21時) (レス) id: 44ca875d76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2018年10月23日 12時
