kyuju-kyu と あとがき ページ50
『どうなるでしょうね……あなた、今回のことでかなり失敗したし……』
私はふいに彼の頬に手を当て、唇が触れるか触れないかくらいのところで囁いた。
『殺されちゃうかも』
彼の目には妖艶に笑う私が写っている。
ル「……何が狙いだ」
『時が来たら、私を死喰い人に参加させてください』
私は彼から離れて言った。
『あなたは闇の帝王に私というお土産を持っていける。私は望みが叶う。……一石二鳥じゃありません？』
静かに言うと、彼は暫く見定めるように私を見つめた。それから、ふっと笑った。
人形のように美しい笑みだった。私が思わず息を呑むくらいに。
彼は自分の左の中指につけていたチェーンリングを外すと、私の左手をとった。
『え……？』
ルシウスはそっとその指輪を私の中指にはめた。
『……っ！』
ル「君が約束通り、死喰い人に参加したらこの指輪を返しに来なさい。ただし───」
今度は彼が囁く番だった。
ル「もし破ったら、その時は責任をとってもらおう」
背筋が凍り、頭の先からつま先まで鳥肌がたつ。
ル「それでは、君が私の為にあらんことを」
妙にはっきりそう言って、彼はその場をあとにした。
……なるほど、これは一種の契約か。
『私の為に、ね。……ルシウスの為になるって、彼自身が変わってくれることな気がするんだけどなぁ』
ほんの少し笑って呟く。
悪魔と契約した人間の気持ちはこうなんだろうと、私は溜息をつきながらその綺麗な指輪をましまじと見つめた。
2年目【完】
───────────────
あ と が き
ここまで読んでいただき、また、たくさんの応援、本当にありがとうございます。
今回でやっと主人公が教授に好き好き言いまくってた伏線を回収したつもりのOです。
私は基本的に片想いに性癖を抉られるタイプなので、今回のお話を書くのは本当に楽しかったです。
それだけでなく、リドルの主人公を物と見た愛情や、
相棒との信頼関係も加わり、だいぶ前回よりも内容が厚くなったのではないでしょうか。
それはそうと、目の前の人間を大切に思い始めたセブルス・スネイプがそれに気づかないの、本当にブレーキランプ5回点滅 アイシテルのサイン
最後に、私の都合により消してしまいましたが、続編の内容量についてのアンケートに答えてくださった方々、本当にありがとうございました。
よろしければ、これからもよろしくお願いします。
O
※20/11/14 修正完了いたしました。
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黒金黒金(プロフ) - わーーーーめっちゃ面白かったです！！ (2022年5月30日 14時) (
レス) @page13 id: cd86d9f02f (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» うわ〜〜良かったです！笑、私もまちなかさんのコメントいっつも嬉しいです…… (2017年10月7日 16時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - そんなことはないですwレスが来るたびに嬉しくって嬉しくってw更新頑張ってください!!! (2017年10月5日 19時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» いや！私こそいちいち返信して迷惑かなと思ってました…笑、まちなかさんのコメントとっても嬉しいので大丈夫ですよ笑 (2017年10月5日 8時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - もう感想送りすぎて迷惑じゃないかと思っているこの頃ですww更新お疲れ様です!!話したいことが気になりますね...。更新頑張ってください!! (2017年10月4日 15時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年7月20日 19時
