goju-ichi ページ2
A side
医務室に戻ると、私は珍しくマダム・ポンフリーに褒めちぎられた。
マ「あなたがいなければどうなっていたことか！ あの無能教師が……」
私を含め、その場にいた人たちは大笑いだ。
ハー「彼だって治せたかもしれないわ！」
……ハーマイオニーを除いて。
『あのな……ギルデロイに骨を治療させるなんてセブルス教授に子どものお守りをさせるみたいなもんだよ』
私が言うと、ハリーたちはどっと笑った。ハーマイオニーですら口元をひくつかせている。
ハリー「はぁ……君ってほんと……！」
ハリーはお腹を抑えて言った。
私は返事がわりににやっと唇の片端を上げ、杖をくるくると回した。
その時、2人分の足音がバタバタと聞こえてきた。
フレッド「ハリー！ すごい飛びっぷりだったぜ！？」
ジョージ「今そこで、フリントがマルフォイを怒鳴りつけてるのが見えたんだ！」
途端に、心臓の奥が冷え込んでいく。
──行かなきゃ。
『クィリナスはここにいて』
ク「ご自由に」
クィリナスが嫌味がましく言ったが、私はそれを了承の意だと受け取り、彼をそっと下ろした。
ジョ「おい、A！ 今からパーティーだぞ！」
ジョージへの返事も置いて、私は医務室を飛び出した。
行き着く先はひとつだ。
私は目当ての彼を見つけると、やっと膝に手をやり息をついた。
ドラコは私を見るなり、軽蔑するように鼻を鳴らした。彼の身体は雨でびしょ濡れだ。
ド「なんだ？ 嘲笑いにでも来たのか？」
『……息を切らして走ってきた理由がそれだと思う？』
私はそう返事をして、ドラコにタオルを投げた。
ド「……っ！」
『タオルを渡しに来たの』
お疲れ様と付け足すと、ドラコは黙ってそのタオルを被った。
ド「……酷い試合だった」
ドラコがの声が僅かに掠れている。
私は少しずつ彼に歩み寄った。
『あはは、確かに酷かったかも』
笑い飛ばすと、ドラコはタオルの隙間から私を睨んだ。目が赤く潤んでいるのが見える。
ド「僕には才能があるんだ」
ドラコの声は冷め切っていた。私は息をつくと、静かに言った。
『あるよ。今日は運がなかっただけ』
『ハリーポッター』では、彼は主人公じゃない。狡賢い、ハリーのライバルだ。だからハリーにしてやられることもあるけど、魔法や箒が随分上手なのは読んでの通りだ。
それに何よりも──私は彼を見てきた。彼の隣で、友人として。
だが、彼は私を睨むと怒鳴った。
ド「君のお世辞なんていらないんだ！」
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黒金黒金(プロフ) - わーーーーめっちゃ面白かったです！！ (2022年5月30日 14時) (
レス) @page13 id: cd86d9f02f (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» うわ〜〜良かったです！笑、私もまちなかさんのコメントいっつも嬉しいです…… (2017年10月7日 16時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - そんなことはないですwレスが来るたびに嬉しくって嬉しくってw更新頑張ってください!!! (2017年10月5日 19時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
ユーレイ(プロフ) - まちなか有栖さん» いや！私こそいちいち返信して迷惑かなと思ってました…笑、まちなかさんのコメントとっても嬉しいので大丈夫ですよ笑 (2017年10月5日 8時) (レス) id: 19fb53cdaa (このIDを非表示/違反報告)
まちなか有栖(プロフ) - もう感想送りすぎて迷惑じゃないかと思っているこの頃ですww更新お疲れ様です!!話したいことが気になりますね...。更新頑張ってください!! (2017年10月4日 15時) (レス) id: 7a9cf76150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：O
| 作成日時：2017年7月20日 19時
