モーニングコール失敗しました 佐疫 ページ9
「Aちゃん、起きて!」
「うぅん、あとちょっと…」
僕は今、肋角さんに言われてAちゃんを起こそうとしている。しかし、一行に布団から出てくる気配は無く、いつの間にか30分もたっていた。
「だめだよ、午後から任務でしょ?支度しないと」
「嫌だあ、私は今日こそ布団と過ごすの…誰にも邪魔できない愛がここにあるの…」
寝ぼけているのか、そんなわけのわからないことを言ってさらに深く布団をかぶるAちゃん。うーん、困ったなあ。
「Aちゃん、俺もそろそろ支度しないといけないんだけど…」
そう伝えたら、やっと目だけ布団から出してこちらをじっと見つめてきた。
「…佐疫、行っちゃうの?」
「俺も任務があるし、準備しないといけないんだよ」
「…ねえ、ちょっとこっちにきて」
「え、ああ、うん」
なんだろう?とりあえず起きてくれればなんでもいいやと思い、言われたとおりAちゃんに近づいた。しかし、そんな考えは甘かったとすぐに後悔した。
近づいたらAちゃんが布団から両腕を出して、起こして、と言ってきたため両手を掴むと、引っ張るはずが逆に引っ張られた。思わずうわっと情けない声が出てしまう。更に反射的に目も閉じてしまった。ぽすんという音がなり、暖かい布団に包まれていることに気づくとゆっくり目を開けた。
「えっえっ、あっ、Aちゃん!?」
「これで佐疫も仲間だ」
目の前にはふにゃりと柔らかく笑うAちゃん。それが可愛くて、頬が熱くなる。ずっと見ていたい、と一瞬思ったが、任務があるのを思い出し、起きようとする。しかし、僕の腰にはがっちりとAちゃんの腕が回っていることに気づく。つまり、Aちゃんとすごく密着しているということで、
「Aちゃん!離れて!すぐに離れて!!!」
「なんで?あったかいからいいじゃん」
「そういうことじゃ無くて!」
「めんどいから違ってもそういうことにしといて。私寝るね」
そう言うや否や、彼女から寝息が聞こえた。
「だから任務があるのに…。あと男の人がいるところでそう簡単に寝ちゃだめだよ」
僕だって男だから、絡む足や当たる胸はとても刺激的で、朝からこれはあまり良くない。こちらに向けられるピンクの唇が視界に入ると思わず喉が鳴る。
「…Aちゃんが悪いんだからね」
僕はそう言ってから誘惑してくる唇に本能に逆らわずキスをした。
【後書き】
佐疫君に起こされてそのままアレコレしたい。公式天使を汚したい
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みみみかん(プロフ) - とても面白いです!ありがとう・・・ありがとう・・・(泣)続きまってます!! (2020年11月13日 18時) (レス) id: acd4260d4c (このIDを非表示/違反報告)
yakisoba2710(プロフ) - 面白すぎてヤバイ 続きがすごく気になります!!!これからも頑張ってください!!!! 後、佐疫くん推しですよねー可愛いしマイエンジェル (2018年7月26日 0時) (レス) id: 7b84a70bb8 (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむ - こっこれは面白い!面白しろすぎます!!!! (2018年3月25日 21時) (レス) id: 7ee805d977 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - まってました(((o(*゚▽゚*)o))) (2018年3月17日 10時) (レス) id: a2ed5d3f64 (このIDを非表示/違反報告)
真顔の天使 - 面白かったです。が、佐疫君は「僕」ではなく「俺」ですね笑笑 (2018年3月14日 21時) (レス) id: 34e63f959e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:田植えの四郎 | 作成日時:2015年3月5日 21時