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キーンコーンカーンコーン。


チャイムがなり、沖田先生と銀時先生は、朝の挨拶だけして職員室に帰って行った。




「Aー!顔色悪いネ。保健室行くアルカ?」


「神楽…いや、大丈夫。ちょっとめまいがしただけ」


「銀ちゃんのことアルカ?」


「銀ちゃんって…ああ、銀時先生か。…うん、古典できるのかな?あの人」


「以下にもバカ面だったヨ。熱意が感じられなかったネ」




神楽が最後に「面白そうなやつだったけどな」と付け足した。

今日は運悪く、一限から古典だ。
普段は嬉しくて仕方がないのに、今日は沖田先生じゃないから、不安しかない。


ガラッ。


本日2回目の銀髪が教室に足を踏み入れた。
女子の目は早速ハートになってたりなってなかったり。




「おらー授業始めんぞ。日直、号令」




起立、礼、よろしくお願いします、
で始まるいつもの授業。

私は敵意むき出しの目で銀時先生を睨んだ。
この人の授業が如何様な物か、まずはお手並み拝見と行こうじゃないか。




「ここでの兼好法師の心情はーーーーーー」




「ここの現代語訳、できるやついるかー?」




あれ、結構、まとも…?




「いねーのか、じゃあ…牧野!」


「え、あ、はい!」




いきなり名前を呼ばれて立ち上がると、初めて先生と目があった。
探るような目で見つめられて、変な汗が出てくる。何を探られているのかは知らないけど。




「えっと、暗闇で飼い犬を猫又と勘違いしてしまったからーーーーー」


「…ん、正解。流石だな。じゃあ次いくぞー」




褒められた。
流石って、なに?

訳もわからず席に着き、頬杖をつく。
そこで初めて、自分の顔が赤くなっていることに気づいた。

なんで?
その時の私には、この胸の高鳴りの意味がまだ理解できなかった。

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:沖宮あやめ | 作成日時:2017年1月14日 20時

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