じゅーなな。 ページ19
Aside
「はぁ……」
夕食もお風呂も済ませ、自室に帰ってくるなりベッドに倒れ込んだ私。
ここ数日、立て続けに色々あったから、自分でも気づかないうちに、少しだけ疲れやらストレスやらが溜まっていたようだ。
根も葉もない噂とか、物を隠されたりとか、そんな幼稚なことをされたところで、何のダメージもないと思っていた自分に忠告してやりたい。
こんな子供染みた悪戯も、毎日毎日続くと、想像していた以上に精神的にキツくなることを身をもって知った。
こんな時、癒しが欲しい。
例えば犬とか猫とか……
…あ、グリムがいるじゃない。
イコールではないけど、似たようなものだ。
可愛いし、ふわふわだし、あったかいし。
相当癒しが欲しかったのか、あまり何も考えずにふらー…と自室から出て、グリムの元へ向かう。
先日オンボロ寮を追い出されたグリム。
すぐにユウちゃんと関係修復できるはずもなく、あのまま今もクルーウェル先生の所に居候している。
考えなしに先生の部屋の前に来てみたものの、そこではっとする。
もう22時を過ぎようとしている。
こんな時間に訪ねて怒られてしまうだろうか…。
もしくは先生のプライベートな時間を邪魔してしまい、迷惑と思われてしまうだろうか…。
扉を前にして急に冷静になってきて、部屋に戻ろうと踵を返そうとしたとき。
目の前の扉が内側から開けられた。
「いつまで扉の前にいるつもりだ？」
『！えっと、その…』
「…廊下は寒いだろう、come」
帰ろうと思った所で部屋の主が出てきてしまった為、動揺してしまった私を、気にせず招き入れるクルーウェル先生。
促されるまま恐る恐る入れば、用意してもらったであろうベッドで丸まりすぴすぴと寝息をたてるグリムがいた。
『…あ、寝てたんですねグリム…』
「なんだ、仔犬は主人でなくグリムに会いに来たのか？」
『ちょっと癒しが欲しいなーと思って…遅くにすみません…』
「仔犬、そこにお座りして待ってろ」
上質そうなソファの端っこにちょこんと座る。
グリムとは少し離れているから、ちょっとの話し声では起きないだろう。
先生はというと、キッチンへ向かいホットミルクを持ってきてくれた。
先生もハーブティーだろうか、香りのいい紅茶を手に、少し離れて隣に腰かけた。
「…このクルーウェル様が話し相手になってやろう」
『ふふ、ありがとうございます』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2422人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青藍(プロフ) - 最初は国の王女だったと思うんですけど途中から女王になっているのは何故ですか？どちらが正しいのでしょうか、見間違いだったらすみません (2022年5月21日 1時) (
レス) @page50 id: 2e61a566e8 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 8ページ 本当の彼女自信 自信 ではなく 自身 ではないでしょうか？ (2021年2月15日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
萌葱(プロフ) - みるさん» そうですね笑笑 (2020年10月26日 16時) (レス) id: aca7e42382 (このIDを非表示/違反報告)
みる(プロフ) - 乃亜さん» 処刑までのカウントダウン始まりました笑 (2020年10月26日 14時) (レス) id: c52392d14b (このIDを非表示/違反報告)
みる(プロフ) - イヴさん» 果たして監督生はどうして情報をもってるのか…続編でお待ちしてます！！ (2020年10月26日 14時) (レス) id: c52392d14b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みる
| 作成日時：2020年10月16日 1時
