さんじゅーさん。 ページ35
レオナside
「レオナさん！！！！」
「…うるせえな。なんだラギー、新しい小遣い稼ぎでも見つけたか？」
「それどころじゃなくて…大変なんスよっ！！」
ばたばたと激しい音を立てて、寮長室へ飛び込んできたラギー。
珍しくラギーの顔には焦りが浮かんでいて、泣きそうにも見えた。
「……は…？」
「っだから、Aが極夜の国の王女だって、噂が出回ってるんスよ…！！」
情けなくも、あまりに衝撃的な話に、まともな声が出なかった。
Aの事情を知るラギーも、耳も尻尾も垂れ下げて青ざめている。
ラギーのもとへ、噂を知らせに来たというジャックも、Aの事情は知らずとも冷や汗を浮かべ青ざめていたらしい。
こんな話を流すヤツなど、俺の知る限り一人しかいない。
"A先輩の国のこと、教えてくれませんか？"
「っあの女…っ！！」
「は…？監督生の仕業っスか！？」
あの日。
監督生が俺のところへ来た日。
ラギーと入れ違いのような形だった為、ラギーは監督生と俺が話した内容については知らなかった。
勿論聞かれはしたが、話の内容については、一言も話さなかった。
こんな話、ただの噂話として流れていいものじゃない。
しかし、極夜の国についてタブーとされている事は知っていても、内情をさほど詳しく知らない奴やゴシップネタを好むような奴は、面白がって食い付くだろう。
名門校と言えど、男子高校生の集まりだ。
一度広まり始めたら、あっという間に全校生徒が知る羽目になる。
「これ、…Aの耳には入ってんのか？」
「入ってないと思うっス、……多分」
「…明日。ジャックに監督生を呼び出すよう伝えろ、
魔法薬学室にだ。で、クルーウェルも入れて監督生を詰める」
ヤツに頼むのはかなり癪だが、そんなこと気にしている場合じゃない。
まずA本人の耳に入ることの無いように、クルーウェルに事情を話し、Aが明日一日学園に来ないようにする。
急な改修でも、男子生徒の健康診断でも、何でも良い。
Aが不信に思わないような、適当な理由をつけて。
魔法薬学室なら授業以外で滅多に人が来ることは無い為、クルーウェル立ち会いのもとで監督生と話す。
クルーウェル。
…立ち会いに呼ぶのも、万が一、万が一俺とラギーが暴れて、監督生を殺しかけるような事が起きない為のストッパーだ。
「ラギー、今からクルーウェルのとこ行くぞ」
「…っス」
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青藍(プロフ) - 最初は国の王女だったと思うんですけど途中から女王になっているのは何故ですか？どちらが正しいのでしょうか、見間違いだったらすみません (2022年5月21日 1時) (
レス) @page50 id: 2e61a566e8 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 8ページ 本当の彼女自信 自信 ではなく 自身 ではないでしょうか？ (2021年2月15日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
萌葱(プロフ) - みるさん» そうですね笑笑 (2020年10月26日 16時) (レス) id: aca7e42382 (このIDを非表示/違反報告)
みる(プロフ) - 乃亜さん» 処刑までのカウントダウン始まりました笑 (2020年10月26日 14時) (レス) id: c52392d14b (このIDを非表示/違反報告)
みる(プロフ) - イヴさん» 果たして監督生はどうして情報をもってるのか…続編でお待ちしてます！！ (2020年10月26日 14時) (レス) id: c52392d14b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みる
| 作成日時：2020年10月16日 1時
