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変化 ページ14

星花side

私は今、お姉ちゃんの職場でもある橘屋という茶店に来ている。

そよ姫ちゃんと六転舞蔵さんとは、店の前で別れたので、今は銀さんと新八さんと神楽ちゃんと私の4人でテーブルについている。

久しぶりに会ったお姉ちゃんは、昔とぜんぜん変わってなかった。笑顔で優しくて、周りの人からも慕われている。

あの頃の私は、お姉ちゃんに追いつこうと必死で、家を出たいと打ち明けられるまで、お姉ちゃんが苦しんでいることにも、ぜんぜん気づけなかった。

私の前では涙を見せず、いつも笑っていた(• • • • •)お姉ちゃんが、あの時だけは泣いていた。それでようやく理解できたほどだ。お姉ちゃんが今まで、無理をして笑っていた(• • • • • • • • • •)ことに。

『ごめん…。お姉ちゃんがそこまで苦しんでるなんて、知らんかった……。』

そう言うと、お姉ちゃんは星花は何も悪くないからと、暖かい体で抱きしめてくれた。

その暖かさに身を委ねて眠ってしまうと、翌朝お姉ちゃんはいなくなっていた。

夢か現実かは分からないが、去り際に「ごめん」と言い残して。

お姉ちゃんは同僚の人と何かを話しながら、厨房の方へ入っていく。

それを眺めながら、注いでもらった緑茶を口にして、お姉ちゃんが作ったおにぎりにかぶりついた。

昔、私が怒られてよくお祖母様に食事を抜かれていた時、こんな巨大なおにぎりをこっそり作って、渡してくれたんだ。

具がいっぱい入ってて、最初は強く握り過ぎなせいか、ご飯が硬くなってて。

でも、作ってくれたことが嬉しくて。

ある時急に、今まで作ってくれたおにぎりよりおいしくなったと思ったら、その当時家にいた料理人の源さんに教えてもらったと言ってた。

源さん……。お姉ちゃんが家出したのは、きっと源さんが居なくなったことも理由の一つ何だろうな。

今頃どうしてるんだろう……


すっと顔を上げると、壁に貼ってあるメニューが目に入った。

食事は夜限定か。こんな量の食事を毎回出しているのかとびっくりしたが、どうやら違ったみたいだ。当たり前か。

でも、それでもすごい。短時間で、まあ多少の仕込みはしていたにせよ、これだけの料理を作れるんだから。

それに、なによりお姉ちゃん自身が嬉しそうで、本当に良かったと思う。

こんなお姉ちゃんに、もう一度旅館に帰ってきてほしいなんて、言えるわけない。

それでも言わなくちゃならないんだ。問題を解決するには。

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設定タグ:銀魂 , 坂本辰馬 , もっさん   
作品ジャンル:恋愛
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坂本雪奈(プロフ) - 大福(。-_-。)さん» 私も嬉しいです! (2018年12月24日 0時) (レス) id: 075208253c (このIDを非表示/違反報告)
大福(。-_-。)(プロフ) - 坂本雪奈さん» やはりそういうことですかね……!辰馬好きなんですね!周りに辰馬好きの人いないから、仲間がいて嬉しいです笑笑 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 509ac84e45 (このIDを非表示/違反報告)
坂本雪奈(プロフ) - 多分、ようこそ推し尊いの世界へという事だと思います!私も辰馬大好きです! (2018年12月19日 16時) (レス) id: 0d84f3c92e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:大福(。-_-。) | 作成日時:2018年5月5日 8時

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