報酬 ページ13
「お待たせしましたー!」
私はニッコリと笑顔でそう言うと、唐揚げが大量に盛り付けられた大皿と、色鮮やかな野菜炒めがこれまたたくさん盛り付けられた大皿を、テーブルの上にドカッと置いた。
「うわぁおいしそうですね!こんなにいっぱい!」
「ホンマや、おいしそう!」
新八くんと星花は明るい声でそう言ってくれたが、神楽ちゃんと銀さんは私の持ってきた料理に視線が釘付けで、黙ったまんまだった。
「おにぎりと、お豆腐の味噌汁もありますからね!」
そう言って、今度は柔らかく微笑んだ姉さんが、おにぎりが盛り付けられた大皿を、花梨がお盆に乗せて、豆腐の味噌汁を運んできてくれる。
すると、神楽ちゃんは目を輝かせながら、これ、本当に食べていいアルか?と聞いてきた。
「もちろん!私からの感謝の気持ちですから、どうぞ受け取ってください。」
「しょーがないから受け取ってあげるアル!……ありがとうネ。」
「また神楽ちゃんはそんなこと言って……。僕からも、ありがとうございます。」
「ありがとな、雪花!今日は色々楽しかったぜ。」
3人は、三者三様にお礼を言って、いただきますと手を合わせて、料理を食べ始めた。
星花も、今日はありがとうとニッコリ笑って、いただきますをすると、3人と同じように食べ始める。
「おいしい!」星花は唐揚げを一口かじると、笑顔でそう言ってくれた。
そんな言葉を聞くと、料理人になってよかったと、心の底から思える。
自分で選んだ道だっから後悔はなかった。ただ、少し不安な所があったのも事実で、おいしいとかありがとうなんて言葉は、何度言われても嬉しい言葉だ。
「あたしもお腹空いちゃったなぁ。雪花が作った、大きいおにぎりが食べたいわ。」
「わたしも、雪花のおにぎり食べたいなー。」
花梨と姉さんの言葉に思わず苦笑いすると、2人に物欲しそうに見つめられる。
楽しみにされるのは嬉しいけど、こんなに見つめられるとなんだか恥ずかしい。
「わかった、作りましょう。」
私がそう言えば、途端に嬉しそうにはしゃぐ姉さんと花梨。
ほかのお客さんがいなきゃできないけど、今日は運良く?銀さんたちだけだったので、私は了承して厨房に入った。
「わたしも手伝うね。」姉さんはそう言うと、流石に手慣れたように冷蔵庫から具材を取り出していく。
「具は高菜の油炒めで。」銀さんたちだけでなく、私たちの分のお茶も用意しながら、花梨はいたずらっぽく笑う。さすがだな。
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坂本雪奈(プロフ) - 大福(。-_-。)さん» 私も嬉しいです! (2018年12月24日 0時) (レス) id: 075208253c (このIDを非表示/違反報告)
大福(。-_-。)(プロフ) - 坂本雪奈さん» やはりそういうことですかね……!辰馬好きなんですね!周りに辰馬好きの人いないから、仲間がいて嬉しいです笑笑 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 509ac84e45 (このIDを非表示/違反報告)
坂本雪奈(プロフ) - 多分、ようこそ推し尊いの世界へという事だと思います!私も辰馬大好きです! (2018年12月19日 16時) (レス) id: 0d84f3c92e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大福(。-_-。) | 作成日時:2018年5月5日 8時