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縁日 ページ12

「みんなが喜びそうなところですね。」と私は言って、いろんな物が並ぶ屋台に目を向けた。


確かに縁日なら、その地域の特色などが見えて観光にはもってこいだ。そのあたりはさすが銀さんというべきか。


「だろ?」と銀さんは嬉しそうに言う。

これだけ人がいれば、人混みに紛れて誰もそよ姫さまには気づかないだろう。迷子にならないようにだけ、気をつけなきゃいけないけど…。


「はい!」

私たちはなかなかの大所帯で縁日を練り歩く。祭りと聞くと夜のイメージがあるが、昼間の縁日も魅力的だ。どちらにしろ人混みは苦手だけど……。


そういえば坂本さんが地球にいるのは七夕祭りまでだっけ…。地球での取り引きが終われば、誰かと一緒に回ったりとか…するのかな……。


私は橘屋として姉さんたちと屋台を出して営業をするから、そんな時間はないだろうけど……。


浴衣を着た坂本さんが、嬉しそうに祭りを楽しむ様子が容易に想像できてしまう。その隣には誰がいるのだろうか……。あまり考えたくはないな…。


自分の身勝手な女々しさにまたイライラが募る。だめだだめだ。今は星花に江戸を楽しんでもらうために縁日に来てるんだから、そんなこと考えるな。


目の前で嬉しそうに綿菓子を頬張りながら、星花が神楽ちゃんやそよ姫さまと仲よさげに話しているのを見て、思わず笑みを浮かべた。


3人とも、すっかり打ち解けてくれたみたいで良かった。


そんなことを考えていると、突然誰かに頭をぐしゃぐしゃ撫でられる。いや、誰かなんて言ったけど、今こんなことをしてくる人は1人しかいない。


「…もー、なんですか銀さん。やめてください。」と私は不満げな顔で、横にいた銀さんを見上げる。


頭を撫でられるのは別に嫌いじゃない。慣れてるし。でも髪がぐしゃぐしゃになるのは嫌だ。私は髪を解いて手櫛で整えると、また髪を結び直した。


「はぁ?手櫛ですぐに元通りとかマジねーわ。ありえなくない?俺に喧嘩売ってるだろ……。」と訳のわからないキレ方をする銀さんに、


「いや、アンタがぐしゃぐしゃにしはったから直しただけです!被害者は私ですから。」と私も若干キレ気味で返す。


「てか銀さん…いつ手を洗いました……?」冷静になった私は、そう尋ねた。


「・・・。」

沈黙が語るとはこういう状況を指すんだろうか?そんなくだらないことを頭の隅で考えながら、


「……不潔です。…物凄く不潔です。」と私は呟いた。

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設定タグ:銀魂 , 坂本辰馬 , もっさん   
作品ジャンル:恋愛
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坂本雪奈(プロフ) - 大福(。-_-。)さん» 私も嬉しいです! (2018年12月24日 0時) (レス) id: 075208253c (このIDを非表示/違反報告)
大福(。-_-。)(プロフ) - 坂本雪奈さん» やはりそういうことですかね……!辰馬好きなんですね!周りに辰馬好きの人いないから、仲間がいて嬉しいです笑笑 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 509ac84e45 (このIDを非表示/違反報告)
坂本雪奈(プロフ) - 多分、ようこそ推し尊いの世界へという事だと思います!私も辰馬大好きです! (2018年12月19日 16時) (レス) id: 0d84f3c92e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:大福(。-_-。) | 作成日時:2018年5月5日 8時

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