【リボーン】俺は、「死」ってもんに興味があるだけなんだよ。Second (ページ43)

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§出来ること§ ページ43

『うっおおああぁ！』

身の危険を感じて、即座に奇声をあげながら飛びのいたところにミサイルが撃ち込まれた。着ていたパーカーから焦げたにおいがするが、幸いフードが少し火にかすっただけみたいだ。

ついに、モスカの暴走が始まった。やばいこれ本当に死ぬかも。

『…あ、れ？クロームっち？』

いつも間にかクロームっちとはぐれていた。ああどうしよう、犬と千種も見当たらない！
周りで校舎が壊れる音とか、ごっくんの焦る声、ザンザスが高らかに笑う声などを聞きながら3人を探す。
と、ふとフィールドのほうを見ると、爆発するものから逃げようとするクロームっちが、煙の隙間から見えた。
クロームっちの足元で、ピー、と機械音が鳴る。
くそ、間に会えよ！

――ドガンッ！

…どさっ

『あっつ！』

「！！千種…犬、A…！」

『ああ、よかった。今寿命7年くらい縮んだ』

「ったく、世話のかかる女らびょん」

『女の子はちょっと手ぇかかるくらいが可愛いってもんだよ…って、とりあえず早くフィールドか、ら…』

立ち上がろうとして、こちらに向く自動砲台が目に入る。そして、近づいてくるモスカ。あれ、死亡フラグが。…てか本当にやべえ！

『頭守れ！』

守っても体吹っ飛ばされたら意味ないかもしれないけど、3人の体をできるだけ守るようにして覆いかぶさる。生きて帰れたら重くてごめんと謝っておこう。
けど、俺はともかく…
3人は絶対助かるから。

視界の端に、死ぬ気の炎。
攻撃を、死ぬ気の炎で蹴散らして…ツナ君が来た。

そこからは、圧倒的で、ツナ君がすごく強くなっていた。
けど同時に、モスカの中の九代目が傷ついてると思うとやっぱりストップと叫びたくなった。
けど言えば、俺は死ぬ。
このまま行っても、九代目は重傷を負うけど死にはしなかった…はず。
ああ、でも…でも。どちらにしろ、俺は、嫌なやつだ。
二度目の人生が、こんな苦しいとは思わなかった。

そして俺は結局なにもしないで、ただ立ち尽くしていた。
けど、…出来ないことがあれば、出来ることもある。

『リボーン君、俺針と糸持ってるよ。傷口、消毒して。麻酔はあってもなくても痛みで何も感じないと思うから、早く縫おう。出血は死ぬ気の炎の火傷でだいたい止まってる。口もあとで濯がなきゃ…、清潔なガーゼ貸して』

出来ることを、やるんだ。医学部なめんじゃねえ。