本当かっ!? ページ21
「となると犯人は、加藤家と関わりのある人間ってことになる。加藤家の父親か母親の知り合い、あるいは子どもを介しての知り合いだ。そして同時に、秀明のあの図書室から本を持ち出せる人間でもある。」
うんうん。
「だけど、本を持ち出したヤツは、いないんだぜ。」
若武が言うと、黒木くんはちょっと笑った。
「有田の目をごまかすくらいは、楽勝さ。やる気になりゃ、若武、お前にだってできる。」
そだね。
なぜか若武はムッとしたようだったけど、黒木くんは、それを無視して上杉くんの方を見た。
「ただ、そいつが誰なのかを特定するのが難しいよな。」
上杉くんは、考え込んだ様子で軽くうなずきながら、視線だけを動かしてカチリと黒木くんを射止めた。
「いっそ犯人からじゃなくて、加藤家のセンから探ろうか。加藤行利、もしくは利行って名でこの街の住民を全部当たってみるんだ。うまくいけば、加藤家の住所が出てくるぜ。」
まあ、黒木くんなら上手くいくよね…。
そう思うと同時に、黒木くんは上杉くんの言葉を受けてちょっと笑った。
「うまくいかなかったら？」
上杉くんも、わずかに笑った。
「膨大なムダ足さ。」
そのまま2人は見つめ合ったままクスクス笑いだし、皆はついていけずに黙った。
2人の独特の空気が漂う。
アーヤたちのなんとも言えないような顔を見ながら、私はまた机に伏せて物語の内容を思い出した。
『切られたページは知っている』
これは、ラストに若武が大怪我してしまうストーリーになっていて、特に今回は超危険。
前回のように物語が変わるところが出てくるかもしれないから、気を引き締めなきゃいけない。
私は伏せたまま深呼吸をして、両目をしっかりと閉じた。
……確か、被害者の名は加藤行利だったような気がする。
妻の名前はあんま覚えてないけど、子どもが純だったのは覚えてる。
ま、子どもの名前より、もっと重要なことがまだあるんだけど、それは皆がそこにたどり着いたときまで……
「お、おおお前本当か!?」
うわっ!?
いきなり何なの!?
バッと顔を上げると、若武が目をキラキラさせて私を見ていた。
え、何……？
いったい私の何が若武の心に刺さったんだろ…。
ラッキーアイテム
バーベキューセット
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
ラッキー食べ物
プルダックポックンミョン
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「探偵チームKZ事件ノート」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さまー(プロフ) - ユキさん» わかります！私も翼と忍楽しみです！ (6月25日 20時) (
レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 私も楽しみにしていますっ！できれば夢主のことがKZメンバーが好きになっているような場面がほしいです！これはアーヤの役目じゃ…？的な感じに！お願いできますか？？ (6月25日 20時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
桜＠ひなた - 続編も面白いですね！更新楽しみに待っているので頑張ってください！ (2023年2月12日 17時) (レス) @page25 id: fb711c9d23 (このIDを非表示/違反報告)
ベルディグリ - ユキさん» ありがとうございますっ！(人*´∀｀)｡*ﾟ+ (2022年4月17日 18時) (レス) @page9 id: b6251c6422 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - うわーめっちゃ好きです！翼が出てくるのを待っています！応援しています！！！！ (2022年4月13日 7時) (レス) @page8 id: 8e64252870 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ベルディグリ | 作成日時：2022年4月2日 18時
