女は強い ページ18
「やあ。」
いつもと変わりなくそう言ったのは黒木くんだけで、若武は、まだ憤りがおさまらないらしく、強く目を光らせ、口を引き結んだままだった。
やがて上杉くんが、なだめるように若武の肩を抱く。
「悪かったな。」
若武は右手でクシャクシャッと髪をかき上げながら、吐き捨てるように呟いた。
「ああいう女って、最低。」
きれいなその目は、まだあの女たちのほうを睨んだままだった。
「超ムカつく。」
私も。
黒木くんが大きなため息をついて、たしなめるように言った。
「なにも本気になることないじゃないか。相手は、女の子なんだぜ。」
「だから、なんだよ。」
そう言ったのはそう言ったのは、上杉くんだった。
「今の女は、充分、強いよ。俺たちより強いくらいだ。だから、こっちばかりが我慢して手加減して守ってやらなくちゃならないなんてこと、ないだろ。モロにぶつかったって、構うもんか。若武、行こう。」
2人は、すっかりムクれ上がって、さっさと自分の自転車を引き出すと、カシャっと音を立ててキーをはずした。
たしかに、今どきジェンダーレスってよくいうし、女の子だから、男の子だから、ってあれこれ決めつけるのは良くないと思う。
それに、男は知らないかもしれないけど、女子同士の関係なんか、最悪。友情とかドロドロしすぎだし、関わりたくない。
ま、みんながそういうわけじゃないけど。
そう思っていると、アーヤが慌てて言った。
「ちょっと誤解があっただけだと思うけど。」
皆が、一斉にアーヤを見たから、アーヤは少し緊張したように見えた。
「あの子達は、上杉くんがそんなにビクッとするなんて思ってなかったんだと思う。あの子達から見れば、サッカーやってる男の子はみんな、たくましくて強いんだから。女の子が触ろうとしたぐらいで驚くなんて、想像してなかったんだよ。」
アーヤ…心綺麗だな。
上杉くんは、ちょっと肩をすくめた。
「でも逆だったら、汗かいてるのがあっちで、俺がいきなり拭いてやろうとしたら、たぶん俺よりすごい反応したと思うよ。
知らない人間の体にいきなり触るのは、エチケット違反だ。すごい失礼なことだと思う。それを考えずに、集団でこっちを責めにくる自分勝手さが、俺は気に入らないんだ。ああいうのを見てると、話をする気にもならない。女のレベルって低いなって、思うよ。」
はぁ…。
上杉くんよ、そうかもしれないけど、それ、女子の前で言う?
アーヤ…落ち込んでないかな。
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さまー(プロフ) - ユキさん» わかります!私も翼と忍楽しみです! (6月25日 20時) (レス) @page25 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 私も楽しみにしていますっ!できれば夢主のことがKZメンバーが好きになっているような場面がほしいです!これはアーヤの役目じゃ…?的な感じに!お願いできますか?? (6月25日 20時) (レス) id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
桜@ひなた - 続編も面白いですね!更新楽しみに待っているので頑張ってください! (2023年2月12日 17時) (レス) @page25 id: fb711c9d23 (このIDを非表示/違反報告)
ベルディグリ - ユキさん» ありがとうございますっ!(人*´∀`)。*゚+ (2022年4月17日 18時) (レス) @page9 id: b6251c6422 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - うわーめっちゃ好きです!翼が出てくるのを待っています!応援しています!!!! (2022年4月13日 7時) (レス) @page8 id: 8e64252870 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベルディグリ | 作成日時:2022年4月2日 18時