【呪術廻戦】大嫌いな先輩は異常に私が好きらしい【五条悟】 (ページ9)

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「転職先なら、今からでも紹介できるとこあるよ？」

『え、本当ですか？』

「うん。呪術師、戻れば良くない？」

.....期待して損した。

そもそも呪術師は向いてないからやめろって頭痛がするほど言ってきたのはアンタじゃん。

『何でですか？』

「何でって、聞いてる余裕あるの？
収入無くなるんだよ？短期間でも戻ればいいじゃん。」

舌打ち、抑えろ自分っ！

確かに転職活動中は収入が無くなるのは事実だし、先輩の家に居候なんてそれこそ危険だ。

何を要求されるか分からない。

でもなんでこうも痛いとこ突いてくるかなぁ、ほんっと嫌い。

『短くても、その期間中に目の前で人が死ぬ可能性は高いですよね？』

「まぁそうね、そういう仕事だし」

『...やりたくないです。』

もうごめんだ。

握る手を緩めてしまえば、指の間をすり抜け簡単に落ちていってしまうあの心臓(いのち)を、もう誰のも預かりたくない。

「なら、補助監督は？」

『え？』

「確かに危険も伴う仕事だし、Aの性格的にストレスを感じるのも分かるよ。

だから、補助監督やれば良いじゃん。」

確かに...補助監督なら前線には出ない。短期間だけだし、バイト感覚でも良いかも

でもいつか五条先輩と仕事することになるよな。

それだけは嫌だなぁ。今の状況もだいぶ怖いっていうのに...。

"モタモタしてんじゃねぇよ、走れ駄犬！"

車で待ってたらアイス買ってこいって言われるのが目に浮かぶ....

今は優しいだけで補助監督になったら突然豹変して昔の五条先輩に戻ったりとかあるかも

「てかそもそも仕事選べる段階にいないだろ」

『っ...はい。』

選んでんじゃねぇよってことだよね...

先輩が転職先の斡旋をしてくれてるっていうのに、あれもこれも嫌だって結構失礼？

「どこにそんな迷う要素があんの？」

『ひぃっ、やります補助監督やらせて頂きます！』

「あ、そう？」

卑怯だ。

そんな威圧感たっぷりの声で言われたら、否が応でも条件反射でやるって言っちゃうに決まってるのに...

「じゃあ連絡しとくね、実はもうしてるけど」

『え"』

そう言って携帯を取り出し、誰か宛のメール内容を見せてくる先輩。

もしかして、私が補助監督になるのは決定事項だった...？

その上で計ったのかこの人。

「Aの部屋は～」

先輩は満足げに部屋の場所を説明し出し、私はそれを沈んだ気持ちで聞くしかなかった。