もしも私が強かったなら〜番外編〜

もしも私が強かったなら ページ45

彩side




私はその日、いつも通り勉強していた。


ええと主に数学･･･。


ワークを解いて、解説を読み、解き直す、の繰り返しかな。


前の勉強会で、上杉君や沙菜ちゃんに教えてもらったところは、すぐ出来た。


でも、それ以外は全然駄目。


うーん、まだまだ、かぁ。






コツ、コツ。


集中していると、そんな音が聞こえた。


･･･なに？





コツ、コツ、コツ。


またもや聞こえてきたので、痺れを切らして私は窓の外を見ることにした。


もう、集中してたのに！



まずは音の正体を確かめなきゃ。


と思い、じーっと窓を見てたら、小さな石が窓に投げつけられてた。


窓に当たり、コツコツと鳴る。








もう、誰！？


私はタイミングを見計らい、窓開け、身を乗り出して下を見る。


そこにいたのは･･･。



｢アーヤ！やっと気づいた！｣


みんなだった。



私は慌てて階段を駆け下りる。


普通に、インターホン、鳴らせば？








｢沙菜ちゃん、みんな。


どうしたの？？｣


尋ねると、答えたのは沙菜ちゃんだった。


｢今日は私の誕生日なの。


本当は、私の家でお祝いしたかったけど、あいにく駄目で。


そしたら若武君が、俺の家使えって。


彩ちゃん、今日、用事あった？｣


ううん、ない･･･というか。


｢沙菜ちゃん！今日、誕生日だったの？


もう、言ってくれれば、プレゼントとか用意したのに。｣




聞くのを忘れてた私も私、だけど。

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