もしも私が強かったなら〜番外編〜

☆ ページ43

｢これは、沙菜ちゃんが、お菓子を用意しに行った時の話です。



KZメンバーは沙菜ちゃんの話題になりました。｣


え･･･そうだったの。




｢小塚君と若武が言いました。


沙菜ちゃんの教え方がわかりやすい、と。｣


･･･えっ？




｢翼と忍、上杉君や小塚君が言いました。


分からないところがあったら、すぐ頼ってくれる。
グズグズしてるよりずっといい。

あの子、頼るの上手いね。｣


そんなこと、言ってくれたの･･･？







彩ちゃんは、驚いて顔を上げた私に、バチッとウインクをした。


｢分かったでしょう？


沙菜ちゃんは、みんなに褒められてる。



私がジェラシー感じるくらい、ね！｣


そんなぁ、彩ちゃんのが愛されてるよ。





｢自信持って！


みんな、過去は気にしないの。


今の沙菜ちゃん、すごくいい人だから。


みんなもそれを分かってるから。｣


その言葉で、泣きそうになった。


でも必死に涙を堪える。









｢沙菜ちゃん、成長したね。


みんなのことも気にかけるなんて。





驚くべき成長だよ！


沙菜ちゃんの親友であることを、私の誇りにしたい。


沙菜ちゃんは、私の誇りだよ！｣


ついに、涙がこぼれだす。


止まらない。止まらない。






｢あり、がとう･･･！あやちゃんっ！｣


私、みんなに認められてたんだね。


嫌われてなかったんだね。




好かれてるほどじゃないけれど。


･･･でも。









｢私、今、幸せ･･･！


すっごく幸せなんだよっ！



彩ちゃんのおかげ。みんなのおかげ。


ありがとう！｣


これが私の本心だから。









ありがとう。


探偵チームKZのみんな。

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