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第九百三十四訓 ページ35

ザーーー、という激しい音と共に辺りを包む土と、泥と油と、生ゴミの匂い。そしてそれらを取り巻く濃い雨の匂い。


整備なんてされてない道を歩けばその度にぱしゃ、ぱしゃ、と水が跳ねる音がして、雨が降っているという事実を認識させた。






______そう、遂に私達は烙陽へと降り立ったのだ。






道端に座っていたり建物にいたり、私達とすれ違ったりする人々の顔ぶれは物騒な容貌で…ほぼスラム街の様だというのは本当だったらしい。


建物だってほぼ廃墟。今にも崩れそうな物、傾いている物…スラムほど酷くは無いが襤褸ばかりだ。






万斉「……どうやら、ここはまだ春雨には気付かれていない様だな」






そしてそんな道を、私達は万斉くんを先頭に進んでいた。


用心を重ねて少数精鋭で船から来たので、居るのは案内係の万斉くんと…辰馬さんと陸奥さん、私と銀時くんと新八君。後は桂一派の人達だけだ。


星に着いた瞬間乱闘〜、とかにならない辺り…まだ春雨にここは占拠されて居ないって結論に至った訳だけど。






『本当に大丈夫かなぁ……ここ』



新八「いや大丈夫も何も……町行く人皆が宇宙海賊みたいな顔してんですけど。神楽ちゃんってこんなおっかない星に住んでたの…??」






静かすぎて逆に怖いんだよなぁ……嵐の前の静けさ、っていうのか?私の勘はよく当たるから不安だ。






銀時「宇宙中のならず者の吹き溜まり、烙陽……ね。かぶき町と大して変わらねェだろ」



『烙陽の方が可愛げあるんじゃないかい?オカマが開いてるキャバもお婆さんが開いてるスナックも無さそうだし』



銀時「そうか??けどキャバ嬢ならあそこに居るぜ。新八の姉ちゃんとそっくりだ」



『え!!?!』






……何気なく言ったその言葉に返ってきた、妙ちゃんみたいなキャバ嬢という言葉。


え!?美人さん!!?と思ってそちらを振り返ったが、そこに居たのは比喩とかでなくモノホンのゴリラだった。君一回妙ちゃんに殺されろ。


そして見事にそのゴリラを妙ちゃんと間違えた桂君、間違えてないのに進んでキャバクラに入っていった辰馬さん、君達も一旦殺されろ。






『っはぁぁぁ……こんなので大丈夫かね』



陸奥「兎にも角にも、高杉達の潜伏先に急ぐ事じゃ。恐らくそこにお前達の仲間もいる」



『!』



陸奥「一刻も早く合流し春雨から保護せねば……ワシらも春雨と戦う術を失ってしまう」






陸奥さんのその真剣な言葉で、緩んでいた空気は一気に引き締まりピリついた。










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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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実珠(プロフ) - ちゃむさん» ありがとうございます〜〜!!!!早く高杉出したいです笑笑笑 ちまちまとではありますが頑張ります!!楽しみにしていてくれると嬉しいです!!!💕 (1月24日 19時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 今回もスッゴく良かったデスーーーー!! 毎回毎回、楽しみにシテマスネーー!更新、無理しないで頑張ってください! (1月24日 2時) (レス) @page37 id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 蘆花さん» 最高だなんて!!!見てくださっている蘆花様も最高ですううう〜!!✨長い間更新停止していて申し訳ない、、、また手に取って下さってこちらこそ有難う御座います嬉しいです✨️💕 ちまちまとではありますが更新頑張ります!!!笑 (1月20日 22時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - うそ!!知らぬ間に大量更新!?最高です!!あぁー!!めちゃさいこうです!!とにかく最高です!これからも待ってます!!!!! (1月20日 18時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - ワーーー!!! ありがとう御座います!! (1月11日 22時) (レス) id: b122cb1e07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:実珠 | 作成日時:2023年12月21日 19時

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