【銀魂】空から女の子が降ってきました。23

第九百二十三訓 ページ24

信女ちゃんは銀時くん達の頼みに少し考えた後、二つ返事で快諾してくれた。


喜々の追手に気を使いながらも鬼兵隊の船が出るであろう港の方へと案内し、私達の前を走ってくれている。が……






『……鬼兵隊の船にそう簡単に乗り込めるかな？銀時くんとか白夜叉って肩書きだけで警戒されそうだけど』



銀時「はーー？死にかけの野郎ぶっ殺したって何も楽しくねェっつーの」



新八「銀さんがそんな態度だからですよ？！すぐ相手に警戒されるような事言うんだから……！」



定春「わふっ、！！」







走りながらも気になるのはやはり鬼兵隊の事。



高杉の命が何よりも優先すべき事ならば、かつての敵とも共闘はやむなし……そう考えてくれる可能性は大いにある。

だが高杉を奪還したその後はどうなるのだろうか？組織の瓦解や江戸の治安など気になる事は沢山ある。



高杉を奪還した事で立場が悪くなる局面は必ず出てくる筈だ。その場合私達はどういう関係で、どういう立場として動くべきなのか……






信女「＿＿＿＿先の事を考えている余裕はないわよ」






すると、前を走っていた信女ちゃんが静かに声を発する。今は彼女が頼みの綱だからかついつい言葉に耳を傾けてしまうな＿＿＿＿







信女「それに、貴方達がこれから乗る船は鬼兵隊の物じゃない」



『…………えっ？？？』







＿＿＿＿＿＿って、今なんて？？？



…………き、鬼兵隊の船じゃない？どういう事だ？じゃあどの船？誰の船？神楽ちゃんと一緒に行くんじゃないの？






信女「一つ、情報が入ったのよ。春雨が何者達かの組織によって襲撃に合い……捕らえられていた鬼兵隊の一部が奪還されたと」



『！？』



新八「！！な、それって……鬼兵隊にも味方が！？」



銀時「まさかだろ、第七師団も行方知らず。今この状況で鬼兵隊に援軍なんて思い当たらねェ」






捕虜の鬼兵隊を奪還？そもそも捕虜の鬼兵隊って誰だ？アキバに居合わせなかったし万斉君とその部隊の人達とかになるのかな……


こんな情報が入ってもそこまで大事になっていない辺り高杉はまだ春雨の手中の様だが。






(いや、だとしても組織？奪還？春雨にそんな無茶な真似できる組織って一体＿＿＿＿、)

「＿＿＿＿快援隊」

















銀時「なっ、！」



『っえ？』







信女ちゃんが言った言葉に素っ頓狂な声をあげてしまった。隣の銀時君は思い当たる節があるみたいだが。







銀時「ちょっと待て、お前それ＿＿＿！」



信女「御託は後。何にせよ……彼等が貴方達から高杉にかかる、唯一の橋となるわ」










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