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神子様 ページ4

突如波に攫われ水に包まれたAだが、驚いたことに体は一切濡れてなかった。

何と言うかシャボン玉みたいな水の玉の中に入って、湖底に引き込まれたかと思うと
突然上方の水が割れ水玉ごと空へ飛び出した。

この間、僅か一分もかからなかった。

水玉が静かに弾けると
Aは水の中に落ちる事なく
水上に着地した。
Aえ、、え?何これ、どういう、、


慌てて辺りを見渡すが、友人達の姿は何処にも見えず
変わりに目の前にいたのは目茶苦茶驚いた表情の、、彼らを何と呼べば良いのだろうか

湖の前であんぐり口を開け驚いている、その者達(中には腰を抜かしてる者も)は
凡そ現代では有り得ない様な風貌である。
何だか薄汚い着物に、草履は履いてたり履いてなかったり
髪の毛は、男女問わず長く
男は高い位置で一つに纏めていたり
逆に低い位置で結んでいたり
女は髪を降ろしているのだが、毛先の方で纏めていたり
バンダナの様な者を巻いていたり、、

そう、まるで時代劇にでも出て来そうな
といっても主役じゃなくて村人達、、エキストラの皆さん
といった風貌の人々。

取り敢えず村人と呼ぶ事にしよう。

凄く驚いている村人達だが、次第に神でも見るかの様子になり
Aを拝みだす。

何が何だか訳が分からない。

怖くなってきたAは、村人達のいる方と対岸へ向かって走り出した。

村人神子様、お待ちください!!村人神子様!!
村人の叫び声が聞こえてはいたが、構ってられない。

突然、妙な場所に来てしまって
しかも自分は水の上に立っていて
一緒にいたはずの友人達はいなくて
妙な人達に神子と呼ばれ、、
Aの頭は完全にキャパオーバーだった。

A誰でも良いから今の状況を説明して!

対岸から続く森の中を走る。

どこに向かう訳ではないが、只ひたすら走る。
友人達の名前を呼びながら

走って走って、必死に、思いを寄せる相手の名前を叫びながら

A尊奈門!! 皆ー!!
どんなに呼んでも返事はない

A尊、、っ
不安と恐怖で涙が零れる。
息が上がり、目の前が涙でにじんだ。
それでも必死に走り続けるが
A!!
慣れない森の道に躓き、転びそうになる

ガシッ

すんでのところで腰を支えられる
一体誰が―――、、振り向くと探してた彼がいた。
A尊っ!!

安心したAは、フッと力が抜け気を失った

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ぱんだれ(プロフ) - 樹村ナツカさん» はじめまして。コメントありがとうございます。すごい励みになりました!これからも物語を作っていく予定なのでよろしくお願いします! (2018年6月24日 0時) (レス) id: 0f1bb45ad6 (このIDを非表示/違反報告)
樹村ナツカ(プロフ) - はじめまして。すごく面白かったです。素敵なお話をありがとうございました! (2018年6月23日 20時) (レス) id: d6fcb4e314 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱんだれ | 作成日時:2018年5月26日 14時

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