宴 ページ15
宴には異例ながら村人たちも招かれた。
城をあげての宴には普段は裏方に徹する忍び達も参加していた。
目覚めたばかりの神子の体調を考慮してか
Aの傍らには諸泉尊奈門がついていた。
実は諸泉の手記を盗み見た雑渡昆奈門の計らいである。
雑渡昆奈門ふふふ、かわいいねぇ。山本陣内そうですね。ところで組頭、横座りはやめてください。
少し離れたところでにやけながら見守る大人たちの呟きなど
露も知らない2人は平和の喜びに浸っていた。
Aみんな助かって、本当に良かったね。
諸泉尊奈門Aが頑張ったおかげだよ。
諸泉尊奈門の言葉にポカンと口をあけ、彼を見つめるA。
一方の諸泉もハッとする。
諸泉尊奈門ちが、、あ、、神子!神子のおかげって、、言おうと、、!
実はこれまで何度か無意識的に名前呼びをしていたが、
双方それどころじゃなく気づいていなかった。
今回、名前呼びに初めて気づいた諸泉尊奈門は慌てて訂正する。
口をどもらせながら顔を真っ赤にして取り繕う姿にAは笑いが込み上げてきた。
コロコロ笑うAに少し複雑な面持ちの諸泉尊奈門だったが
次第に2人で笑い合っていた。
雑渡昆奈門あまずっぱいねぇ〜。山本陣内あの幼かった尊奈門が、大きくなりましたなぁ。
下世話な視線を送る雑渡と、感慨深げに呟く山本。
遠くで見守る大人組は2人の青春を肴に酒を飲んでいた。
――――
夜遅くまで続くどんちゃん騒ぎ。
今宵は無礼講。城仕えも、忍びも、村人も関係ない。
それぞれが各々全力で宴を盛り上げた。
ふと見やれば伝令将校と村人が相撲をとっている。
次第にその輪は広まり、忍びや重臣まで加わって相撲大会に発展していく。
村人に連れられ輪の中にいざなわれるA。
その様子を見ながら、諸泉尊奈門は人知れず呟いた。
諸泉尊奈門こんな日々が、いつまでも続けばいいな、、。
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ぱんだれ(プロフ) - 樹村ナツカさん» はじめまして。コメントありがとうございます。すごい励みになりました！これからも物語を作っていく予定なのでよろしくお願いします！ (2018年6月24日 0時) (
レス) id: 0f1bb45ad6 (このIDを非表示/違反報告)
樹村ナツカ(プロフ) - はじめまして。すごく面白かったです。素敵なお話をありがとうございました！ (2018年6月23日 20時) (レス) id: d6fcb4e314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱんだれ | 作成日時：2018年5月26日 14時
