27.男ですから ページ27
.
「驚きすぎて心臓が止まるかと思った」
ぜーぜーと肩で息をして、櫻井くんは踏ん張ってる。
「だから反対だったんだ」
「なにが？」
「男だらけの共同生活だよ！
いくら大学に近いからって！！」
「なんで？ 近いのが一番いいでしょ？」
「あなたの警戒心の無さが心配だって言ってんの！！」
「なんで警戒しなくちゃいけないのさー 男ばっかなのに」
口を尖らせる大ちゃんに
肩をすくめて大袈裟にため息をついた。
「その男どもに、キュートなあなたのお尻が狙われるからに決まってるでしょ！」
あー
ですよねー。
松潤もニノも……
一応、お、俺も、だもん。
「お尻？ なに？」
あー
ですよねー(汗)
大ちゃん、わかってないもんね。
「ああ、智くん」
予想通りの大ちゃんのキョトンな反応に、
ガックリな櫻井さんは、
よろよろと歩み寄り、がっちりとその肩を抱いた。
「お願いだからさ
『結婚するまで清い関係でいよう』と頑張ってる俺の努力を無駄にしないでよ」
『結婚するまで清い関係』って、
櫻井くんって、イマドキ珍しい古風な人だなぁ。
ていうことは
俺と同じく 童貞！？ マジで！？
こんなイケメンなのに、童貞！？(クドイ)
って
そうじゃなくてー！！
「だからなんで、結婚とか婚約とか言ってんの！？
大ちゃんは男だよ！！
Σえっ(汗) まさか、櫻井くんが実は女なの！？」
「そんなわけあるか(怒)」
俺の叫びに冷静なツッコミ。
そして
「翔くん男の子だよ
ちっちゃいときに、俺、お風呂でアレ踏んづけちゃったことあるもん」
のんきな大ちゃんの返事。
「智くん！ ＮＯｫｫｫ――ッ！！
思い出させないでぇ―――ッ(涙)」
「…………(汗)」
相当痛かったんだな、それ。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 535人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たると
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/tarutolist01/?plid=tarutoamnos...
作成日時：2018年7月4日 19時
