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女王は サトシーラの体をそっと離すと、
その首に、自分から外した 青く光るペンダントをかける。
「これは『青の姫』であった者がブルーダイヤの代わりにかける水晶です。
母となったものが譲り受け、体に残る力の欠片を封入していくもの……」
「それならば……
私に これをいただく資格はありません」
「いいえ、サトシーラ」
女王は、娘の頬に両手を添え、微笑んだ。
「水晶にこめられた…代々の『青の姫』の力、きっと これからのあなたに役立つはずです。
持っておいきなさい」
「ですが！」
「あなたを救うことも出来ぬ母から、せめて 娘への祈りとして受け取って」
「……母上……」
「愛しています……サトシーラ
どんな姿だろうと、大切な我が姫に変わりはありませんよ……」
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その謁見ののち、サトシーラは城を出た。
仮の姿ではあったが、
４人とともに『戦士』としてありたいと願い、
より強い『力』を得るために
サトシーラは、城を出るとすぐに、
光を操り、『姫』の姿を捨てて『男性』に身体を形づくった。
そして、
転生する４つの魂を探しながら、『戦士』としての修業を重ね、
時には『黒の王子』の影響を受けて暴れる魔物を退治しながら
旅を続けたのだった。
思念による体は、朽ちることも死ぬこともなく……
いつしか 『青の姫』を知る人々もいなくなり
遠い昔話に語られることすらも なくなった。
それでも、サトシーラは 生きつづけた。
たった一人で
４人と、４色の星光が揃う…そのときまで
あらゆる時代、あらゆる場所に身を宿しながら、
ひたすら 彼らを求め
力をつけて……時を渡る。
いつしか、姫であった頃を
転生をしたわけではないのに、＜前世＞の記憶のように思い始めたとき
４人の気配が、この世にほぼ同時に生まれたことを感じ、
サトシーラは、時が来たことを知って心が震えた。
そして、青の星光に 仲間の４色の星光を探すように命じたのだった。
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