２ 〈side MASAKI〉 ページ20
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「みんな、そうなの？
バラバラな場所で 違うタイミングで、転生を繰り返して……
あいつの『影』から狙われてたの？」
「…………うん」
「それを、ずっとサトちゃん一人で
俺たちを探して続けて…… 助けてくれてたの？」
サトちゃんは、ふふっと小さく笑って また 街の景色へと視線を向けた。
「まぁ そんなの、もういいじゃん？
こうして、……会えたんだしさ」
「同じ場所……同じタイミングで、４人が転生したのが、ようやく今で、ここだったんだね。
そうなるのに、５００年もかかっちゃったわけだ」
「…………」
「ごめんね」
「なんで謝るの？ そんな必要ねぇのに」
なんでもないよって笑うサトちゃんを見て、胸が苦しくなってぎゅっと抱きしめた。
「早く……思い出してあげればよかった
早く、サトちゃんのもとに 転生してあげれたらよかった」
「……マサキ」
背中にサトちゃんの手が回って、よしよしって撫でる。
俺の方が泣きそうになってしまって、ますます腕の力を強くした。
そしたら……
「！！」
ふぁぁん…ってサトちゃんの体が一瞬光ったような気がして、
次の瞬間、腕にある感覚がふっと消えてしまった。
「え……！？ な、なに？ 今のなに？！」
「…………」
驚いて腕を離して、自分の手を見つめる。
どうしちゃったんだ？
力を強めすぎて、感覚がマヒしちゃった？
混乱する俺の腕を、サトちゃんがぎゅって握った。
あったかい手。
「短い時間で いっぱいいろんなことがあったから、疲れてるんだよ」
「そうなのかな？」
「うん。マサキも少しでも眠った方がいい」
「サトちゃんは？」
「ショウとジュンが帰ってくるまで、ここにいる」
「じゃあ、俺もここにいる！」
「でも……」
「ここで寝る！」
「落っこちるかもしれないよ」
「そしたら、また サトちゃんがさっきのやつで助けてくれるでしょ？」
仕方ないなぁってサトちゃんが笑う。
だってね。
もう、あんな寂しい目をさせてくないって
もう、離れないって
俺、思っちゃったんだもん。
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３ 〈side SATOSHI〉→←〜Ｓｃｅｎｅ[02]〜 〈side MASAKI〉
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