Blue Ocean ～青色王子に夢中～ (ページ12)

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じゅんとさとし２ページ12

畳のスペースも、
いくら翔さんの新聞がひろがってても、机のスペースだって十分に開いている。

一番奥の角に近い場所に座って、机に雑誌を広げてコーヒーを飲んでいた俺。

その後ろは、狭く窮屈な場所。

わざわざ選んで座るようなところじゃないはず。

それでも、何も言わずにいたら

「くぅ～」

「…………」

こうなった。

ふぅと息をついて、雑誌に視線を戻した。

背中にのっかかる体温。

(また、痩せたなぁ)

さっきの１本目の収録中に、こっそり抱き寄せた肩の細さに感じた心配が再びよみがえる。

雑誌のページはすすまない。

(だいたい極端なんだよ、やることが)

心配してるのか、文句を言いたいのか、よくわからない感情で、背中越しの人にぶつぶつ心の中で話しかける。

そうこうしてたら、ズルッとリーダーの体がずり落ちる感覚。

「！」

とっさに振り向いて、その体を抱き留める。

予期しない事態。

突然ふってきた腕の中の人に、ドキリと鼓動が高鳴った。