52.新しい子供たち ページ4
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おいらは足を止めて、
興味を持ってくれた子供たちに、挨拶をすることにした。
「おいらは、相葉先生のお友だちで、大野智っていうんだ」
「智先生！？/// 友達だなんて、めめめめっそうも……///」
今度は相葉先生に、子供たちの視線が集中する。
「えー あいばのー？」
「あーばちゃんの友だちが、あそびにきたの？」
「なにテンパってんだよー あいばー」
呼び捨てに、ちゃん呼び。
そうか、ここでも相葉先生は呼び捨てにされていたのか。
うちの子たちに匹敵するくらい、なかなかにたくましいみたいだな(笑)
「だーかーらー！ 俺は『相葉先生』だっつーの！！」
「あいばはあいばじゃん」
「『相葉先生』だっ
他の先生はちゃんと先生って呼んでるのに、俺だけ呼び捨てっておかしーだろ、おいっ(怒)」
ムキになる相葉先生が、なんかおもしろいってかカワイイ。
「あーばちゃんが、さとし先生って言ったねー」
「お兄ちゃん、先生なんだー」
近くの女の子がおいらのＴシャツを引っ張ってきた。
「ねぇ、遊ぼ」
「いいよ、何して遊ぶ？」
おいらの返事に、途端に周りが賑やかになる。
「ドッチボール！」
「かぞくごっこ！」
「ダンボールこーさく！」
「どろダンゴ！」
「積み木！」
「サカナげーむ！」
さまざまな遊びが提案された。
さすがはうちの姉妹園。
遊んでる中身が同じだ。
「おいらは一人しかいないから、
それ全部いっぺんには難しいなー(笑)」
受け入れてくれた子供たちの温かさに胸をきゅーんってさせながら、
おいらは一人一人を丁寧に見回していく。
これから…期間限定だけど
おいらの子供たちになるんだ。
「さとし先生、なにができるの？」
おいらのＴシャツを引っ張ってきた女の子が、ストレートに尋ねてきた。
相手のことを聞くなんて、えらいじゃん。
「工作、積み木、ドッチボール、かけっこ……
好きことはたくさんあるけど
そうだなぁ……
おいらがいた保育園の子供たちからは、歌が一番うまいっていわれたよ」
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作者名：たると
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/tarutolist01/
作成日時：2015年12月2日 12時
