先生 ページ6
「えっと国語教えてます。
多分編入したばっかりでわからないこととかいっぱいあると思うけどクラスの子みんないい子だから質問はクラスの子に聞いてね。
多分僕よりクラスの子のほうがいろいろ知ってるだろうし。
よろしく〜。」
そう言ってニコッと笑う月城だっけ、先生。
なんか…こいつ本当に先生なのか?
先生ってうるさくて、変なことしか注意しない奴じゃねーの?
優しそうだけど。
首が横に傾きかけたとこで、月城先生が口を開いた。
「あ、そういえばもうすぐHRだ…行きましょっか、上杉君。」
そしてドアを開くとすたすたと出ていく月城先生。
あ、ちょっ…
ドアを閉めようか迷いながらも、結局閉めずに俺は先生を足早に追いかけていった。
いや、マイペースすぎだろ…
☆☆☆
「はーい、みんな静かにー。」
今俺は教卓の目の前にいる。
横には月城先生。
そそがれる好機の目。
がやがやとした教室。
机。
椅子。
ロッカー。
見るものすべてが新鮮で。
なんだかすげーうきうきした気分になる。
「今日はみんなに紹介したい人がいます。」
そういうと俺のほうを手で示す月城先生。
「上杉和典君です。」
がやがやっとするクラス。
なんかいちいちうるせークラスだな。
転校生ぐらい珍しくねーだろ。
「はい、騒がない。じゃ、上杉君、自己紹介を。」
え、あ、はい。
「えっとー…」
37人全員の視線が俺に注がれるのを感じる。
「上杉和典です。」
ん?
俺、転生したばっかだからなんも情報なくね?
そう思ってると。
急に誰かが自分を操っているように勝手に口が動き出した。
「好きな教科は数学。趣味はバイオリンとサッカー、あとプログラミングとか。
この前までは家族と住んでいましたが、諸事情によって今は一人暮らししてます。
転校したの初めてだし、ここの学校よくわかんねーけど…よろしくお願いします。」
そう言い切って、やっと自分の感覚が戻ってくる。
なんだ…あれ。
気持ちわる。
吐きそうになりながらもどこか遠くで拍手が聞こえてきた。
「はい、ありがと〜、上杉君。じゃ、席に座ってくれる?」
席…?
無理やり口を動かす。
「…わかりました。どこですか。」
「あ、うーん、そうだなぁ。」
先生は席を見渡すとうん、というようにうなずきこう言った。
「立花さん、君の横空いてるよね?そこに上杉くん座らせてもいい?」
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ストロベリー - うわぁ……面白いですー!更新いつ頃出来そうですか?早くして欲しいです!って図々しくてごめんなさい。でも、それくらい楽しみです。上杉推しなんで本当に面白い!早く更新して下さい。前回の投稿で2018年?いま、2021年ですよ?ww手抜きすぎじゃない?笑 早くして、 (2021年4月22日 16時) (レス) id: dc18879ee4 (このIDを非表示/違反報告)
上杉奏(プロフ) - ゆゆさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!気に入ってもらえて嬉しい限りです…!!受験生なんで更新はマイペースだと思いますが自分なりに頑張ります!ありがとうございます! (2018年8月22日 8時) (レス) id: 7c3b5f2f13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - この物語、すごく気に入ってます!これからも更新頑張って下さい! (2018年8月21日 10時) (レス) id: 3b4cec5f64 (このIDを非表示/違反報告)
上杉奏(プロフ) - 夢月さん» ありがとうございますw!引き込まれるとかめっちゃ嬉しいです!頑張って書いたかいがあったー!って気がするんでw応援とっても嬉しいです!頑張りますね〜! (2018年8月15日 22時) (レス) id: 7c3b5f2f13 (このIDを非表示/違反報告)
夢月 - 物語に引き込まれる〜って感じです!(笑)面白すぎる!更新頑張ってください! (2018年8月15日 16時) (レス) id: 67f263e71b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:上杉奏 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aishou_kz
作成日時:2018年8月1日 11時