Quarantatré ページ45
「んでまぁ結局、どっち味方したほうがオイシイかな〜って。そこにしか興味ないのよ、俺は」
完成したばかりの初めて見た『鉄』に感動している様子を見ながら、司帝国と科学王国の特徴を挙げていっては比較していく。
司帝国では食事はシンプル、仕事も特に沢山ある訳でもない。基本的に若者を中心に復活させるため、夢のハーレムが実現できる。
一方科学王国は素敵な素敵な科学アイテムがいっぱいで食事は割と充実してるけれど、その分かなりの重労働を強いられる。
一頻り挙げたところで、「どっちが好みよ?」と問いかける。
ほほーぅ、揺さぶるねぇ
って言っても現状、今自分たちと似たような環境で生活している別の集落よりは、未知の『科学』に惹かれている人が多いはず。
悲しきかな、こっちには今のところ価値が無いように思われている。
「ハーレムってなに??」
スイカ(と思われる)の被り物を被った女の子が駆け寄ってきて、服の裾をちょいちょいと引っ張って訊いてきた。
ああっ、ま、眩しい!
やめれ!そんな純粋無垢な目で見ないれぇ!
こんな穢れた思考を持っている事が恥ずかしくなっちゃうから!
「んん、ごめんねぇ。子供はまだ知らなくていいんだよ〜」
「スイカはラーメンの方がいいと思うんだよ!」
そんな心情は押し込めて、努めて明るく返す。
するとやはり、素直に自分の
かわいい。
こらそこ、ロリコンとか言わないの。
「そうだねぇ。でもねぇ、毎日ラーメンとかだと飽きちゃうし、こんなに暑い日とかだとね……」
「うんうん。なんだかんだ司ちゃん推しに傾くかな〜」
う〜んと悩む素振りをして、自分が相手側につきそうなことを示唆する。
するとみんなは面白いくらいに、どうにかして自分の方につかせようと躍起になる。
自分側一歩手前で揺れている他者を見ると、どうしてか自分側に引き入れたくなる。
よく自分のハマってるジャンルに興味を持っている人をハマらせようとするのも同じ心理だ。
名前は忘れてしまったけれど、たしか心理テクの一つだった気がする。
「ハ!あさぎりゲンとナツメスズと言ったか?貴様らのような得体の知れない者はやはり殺すか幽閉すべきだ!」
しかしまどろっこしいのが面倒くさくなったのか、セイバー(仮)はその言葉とともにジャキン、と背中に仕舞っていた双剣を一切の無駄なく抜き出して私達に構えた。
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_____(プロフ) - 米さん» 米さん初めまして!コメントありがとうございます。文章が硬くなってしまうのが悩みでしたので、そのように楽しんでいただけたのなら幸いです!相変わらずの亀更新ですが、米さん含め、皆様に楽しんでいただけますよう頑張ります。 (2020年4月13日 21時) (レス) id: 0c0dd0f299 (このIDを非表示/違反報告)
米 - 文章が読んでいて楽しくて、いつも楽しみにしています。これからも陰ながら応援しております。 (2020年4月13日 18時) (レス) id: 2a29b7989a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:____(かせん) | 作成日時:2020年3月26日 12時