Diciotto ページ20
何か彫ってあるようで、近づいて見てみる。
『5738年 4月1日』
「これは……」
石神くんが書いたという日付だ。
そこから引き返せば、獣道のようなものを発見した。
そこを進んでいけば、ツリーハウスのようなものがあった。
最初は石神くんだけだったというし、これを一人で作ったのだとしたから相当頑張ったのだろう。
はぁ、と感嘆せざるをえない。
あの摩訶不思議な無駄に顔のいいダイコンを何故杠は信頼しているのかと思えば、こんな、ロマンありまくりのことをしてくれる。
そりゃ杠が楽しそうに彼のやることを信じているわけだ。
今までそこまで高くなかった評価がググッと上がった気がした。
人を評価するほどの立場にいる訳では無いが、少し不安になってしまうのだ。
ワッッルい顔をしながら実験をしている姿を見ると。
何はともあれ、彼がなかなか興味深い人物であることがここで発覚した。
ルンルンとニンマリ顔で来た道を戻っていく。これでも記憶力には自信がある方だ。
これから彼が司帝国に何を仕掛けるのかが楽しみになってきた。
それからわずか数日のこと。私は司くんに呼ばれた。
まさか地図作りがバレたんじゃあるまいかと危惧したが、そんなのは全くの杞憂に終わった。
目の前には、右の髪を少し長めに伸ばしている、特徴的な髪型をした人物がいた。
テレビで見るような黒髪ではなく白黒半々になっていた。イメチェンか？
和風なデザインの服に身を包んだ彼は、なんとも懐かしい人だった。かつての先輩──
「あ、浅霧先輩……？」
「あれ、鈴ちゃんじゃん。お
「おや、知り合いだったのか。なら……うん、話は早い」
ゲンの護衛をして欲しいんだ。
ズバリとまさに単刀直入、その言葉通りに告げられた用件に戸惑う。
「ま、待って？話が分かりませんよ、司くん」
「彼に、千空の捜索をお願いしたんだ。でもゲンだけだと何かあったらいけないからね。君に……うん、護衛を頼みたいんだ」
司くんの突然の話に待ったをかけて事情を詳しく聞くと、私は山菜採りをやっていて食べられる植物(キノコとか)を知っているし、羽京さんから弓矢を習っているからある程度の動物は狩れる。
というわけで護衛に適任なのではないかと考えたそうだ。羽京さんからのお墨付きだとかで。
「わ、ワァオ……」
思わず杠の口癖が出てしまったが仕方ないだろう。そんな、山菜採りの
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「Dr.STONE」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＿＿＿＿＿(プロフ) - 米さん» 米さん初めまして！コメントありがとうございます。文章が硬くなってしまうのが悩みでしたので、そのように楽しんでいただけたのなら幸いです！相変わらずの亀更新ですが、米さん含め、皆様に楽しんでいただけますよう頑張ります。 (2020年4月13日 21時) (
レス) id: 0c0dd0f299 (このIDを非表示/違反報告)
米 - 文章が読んでいて楽しくて、いつも楽しみにしています。これからも陰ながら応援しております。 (2020年4月13日 18時) (レス) id: 2a29b7989a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：____(かせん) | 作成日時：2020年3月26日 12時
