【A3!】たるちファンな私は転生して役得ポジにつきました｡【茅ヶ崎至】

たるちファン＊未来の監督さん ページ35

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｢お疲れ様､A｣

｢至じゃん､観に来てくれたの??ありがとー!!｣




今日は私が主演を務めた舞台の千秋楽の日｡

日頃はヒッキーな至も最後の1回だけならと見に来てくれていたらしい｡


今回私が演じた演目は子供の兄妹のダブル主演で､母親を探すために二人で旅にでる話だ｡

ちな､兄役はあの仏系オカン男子の黒澤優くんね｡
所属して1年で主役という天才肌です｡




｢私､荷物まとめてくるね｡すぐ戻るから劇場の外で待ってて｣

｢りょ｣


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お客さんのお見送りが終わった後､

子供の私は打ち上げには参加しないのですぐに楽屋で帰る準備をし劇場を出た｡




｢っあー!なんかこれで舞台が終わりとか全然実感湧かないね｣

｢そうだね｡僕､Aと共演できてすごく楽しかったよ｡ありがとう｣

｢あぁ...仏の笑顔だ､癒される...私もすごい楽しかったよ!また共演できたらいい....



...ん?なんか声聞こえない??｣

｢え??そんな声...｣


｢……ん………………………るの……｣

｢ほらまた!!公園の方だよ!行ってみよっ!｣

｢え??でも茅ヶ崎くん待たせてるんじゃ...ってA!!｣




楽屋口からすぐ近くの公園に入ると聞こえていた声がだんだんと近づいてきていた｡

なんかこれ会わなきゃいけない気がするんだよね(直感)




｢『そうなの...きっとあなたのお母さん見つかるわ｡大丈夫よ､私が保証する｡』｣

｢あのセリフ､今回の劇で出てきたやつだ｡...棒読みではあるけど｣

｢あ､あ､あれ...｣

｢??あの人､Aの知り合い??｣




私達が声を辿って来た場所にいたのは､セーラー服を着た､おそらく女子中学生｡


まぁ､そこはどうでもいいのだ｡

その少女は黒く長い髪で､パチリとした目､少し高めの声に正直あまり上手とは言えない演技｡


あの子...






いづみたんだっっ!!多分っっっ!!


｢きっとそうに違いないいや絶対そうだろう｣

｢ちょっとAどうしたの??｣

｢ちょっと優くん声大きいっ!｣

｢!!?誰かそこにいるの?


...ってあなた達もしかして...黒澤優くんと豊永Aちゃんっ!?｣


｢｢...あ｣｣



いづみたん(仮)に正体バレました｡

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