お世辞でも嬉しいよ ページ13
ほんの少し、仕返しの意味を込めて呟くと、男はムッとした表情を浮かべた
｢怪力馬鹿とはなんだ！私には七松小平太という名前があるのだ！｣
｢そうですか小平太さん。どうもありがとうございました。とっても助かりました｣
嫌味ったらしく、とても、という言葉を強調して言うと、今度は小平太さんはニカッと笑顔を見せた。
｢また迷ったら呼んでくれ！｣
その返答を聞いてがっくしと項垂れてしまう。
何だこの人…嫌味が通じないのか。やっぱりただの怪力馬鹿なのか
｢それで、お前の名はなんだ｣
そう聞かれて答えようとした時、とある事が頭を過った。
名乗る時の苗字を決めていない。
今まで会った人達は流れ的にフルネームで名乗らなくても違和感は無かったが、この場面で下の名前だけ名乗るのは違和感がある。
そう考えた私は、ふと思い付いた苗字を言葉にした。
｢えっと、桜田亜月です。よろしく小平太さん｣
｢そうか亜月！よろしくな！小平太でいいぞ｣
｢小平太。うん、分かった｣
会話を続けようと口を開いた時、前にあった扉が突然スっと開いた。
ビクリと肩を揺らしてしまう。
扉を開け、こちらを見上げていたのは乱太郎くんと同じ制服の、つり目がちな少年だった。
｢図書室の前では静かにしてください七松先輩！って、あれ、この方は？｣
私を見て首を傾げる少年。
｢すまない、きり丸。こいつは桜田亜月。この前伊作に運ばれてきたやつだ。怪我が治るまでしばらく学園にいるみたいだぞ｣
目線が合うようにしゃがみ、きり丸と呼ばれる少年に微笑みかける。
｢初めまして。きり丸くん、でいいのかな？桜田亜月です。しばらく学園にお世話になるから、その間よろしくね。｣
そう言うと、きり丸くんもニカッと笑う。
｢1年は組、摂津のきり丸です！よろしくお願いします。お姉さん、美人っすねー。｣
｢ふっ、ありがとう。お世辞でも嬉しいよ。きり丸くんは図書委員なの？だったら少し尋ねたい事があるのだけれど」
｢お世辞じゃないんすけどね。僕図書委員なのでお手伝いしますよー｣
その言葉を聞いて、私は立ち上がって小平太の方を向く。
｢連れてきてくれてありがとう。それじゃ、また会った時はよろしくね｣
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たると(プロフ) - れなさん» ありがとうございます！少し人見知りだけど芯が強い夢主ちゃん、私も好きです( ˙˘˙ )♡これからも楽しんでいただけると幸いです…！ (2022年2月1日 23時) (
レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - あいさん» ありがとうございます……！あと1ヶ月ほどほぼ無更新に近い状態になりますが、更新再開まで気長に待っていただけると幸いです……！ (2022年2月1日 23時) (レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - とても面白いお話で、ストーリーの流れや、夢主ちゃんの性格など、とても好きです☺️更新楽しみにしています！ (2022年2月1日 4時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんにちは 夢小説読ませていただきました 面白かったです‼️ 更新頑張ってくださいね (2022年1月17日 19時) (レス) @page34 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - みぃぷる�鵑気�» とても嬉しいお言葉ありがとうございます…！文章の表現の仕方は意識をしているのでとても嬉しいです。これからも楽しみに待っていただけると幸いです(｡ᵕᴗᵕ｡) (2021年11月26日 17時) (レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たると | 作成日時：2020年7月10日 8時
