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件の地下鉄は、じめじめと湿気がひどくて気味が悪い程にひんやりとしていた。
既に主電源から非常灯に切り替わっており、薄汚い階段を降りる度にどんどん暗くなって行く。深く進むほど饐えた血の臭いが酷くなり、まるで奈落までの道のりを辿っているようである。

「あーもう最悪だわー、腹黒男とツーマンセルとかありえない。」

バリバリと割れたガラス片をヒールで踏みつけながら、K.Kが嫌そうに言う。

「まーそう言うなよK.K。エルダーに対して単独で突っ込むより色々マシだろ?合理的に行こうよ。」

腹黒男と呼ばれたスティーブンは、その言葉に片頰で笑いながら返した。
長い階段は終わり、ゴウ、と風が鳴るひらけた場所に出ると、ずるりと二体のポリスーツの屍喰らい(グール)が2人の行く手を阻んだ。



「...待ったわね、3年...」

「そうかい?僕はこんな日が来ないでくれたらとずっと思っていたよ。」

「ダメな男ね。」

「穏やかに行きたいだけさ。」



タン、と2人は軽く地面を蹴り、K.Kはハンドガン、スティーブンは長い脚でグールに強い衝撃を与える。

954ブラッドバレットアーツ(血弾格闘技) Electrigger 1.25GM」
「エスメラルダ式血凍道 エスパーダデルセロアブソルート(絶対零度の剣)

鋭い電撃と氷剣が、忽ちポリスーツを鉄片と乾いた肉片へと変え、崩れ落ちた二体の後ろに居た2つの影が姿を現わす。

いかにも軽そうなイタリア男と、その腕の中に居る特徴的な髪型の女性。「マスターシニョリータ」と呼ばれる方が長老級だろう。

「4分もたすぞ。」

「私に命令しないで。」

「クラウスが来る前に周囲の障害を全て排除する。」

「あったり前でしょ。」




スティーブンとK.Kの間に油断ならない緊張感が張り詰める。彼の視線の先にはBBとかなりの数の屍喰らい(グール)

「いくよ」「応」

瞬間、電撃と氷が轟と空気を振動させた。

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9t9 - 血界戦線大好きのスティーブン推しで貴方の作品を見つけました。本当にこの作品が大好きです!ツェッドさんとか出てきたら絡みがどうなるのかとかも楽しみだし単純にこの先の物語が楽しみでなりません!!更新が止まっていらっしゃるようですがずっと待ってます! (2022年10月19日 16時) (レス) @page38 id: f8f6fc2c71 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃぼ(プロフ) - いつまでもお待ちしております...!!! (2021年8月28日 1時) (レス) id: 4c0d27bb14 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 初コメ失礼します。一人称は使い分ける方が良いと思います。ちょっとしたことですがこれだけで表現の幅がだいぶ違うと思うからです (2017年10月30日 19時) (レス) id: 5884d91fd1 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - メヌエットさん» コメントありがとうございます。面白いと感じて頂けて嬉しいです! (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - nana☆さん» アンケート回答ありがとうございます!更新頑張りますね。 (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Rin | 作成日時:2017年10月23日 8時

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