第9話 乱入者 ページ11
「ユキ……あまり悪戯しないようにね……」
「うん」
ユキが頷くと千代も穏やかに微笑んだ。これでようやく和やかに食事をすることが出来るだろう。そう思いユキたちが食事を再開した直後、外から聞き慣れぬ音が聞こえた。それはこの神社に招かれざる客がやって来たことを示す。
「皆……お願い……」
千代がそう呟いた時、ユキたちは既に立ち上がっていた。それぞれが自分の武器を手に外に出る。離れの外にいたのは犬とも鳥ともつかない姿をした異形の者だった。それは所々淡く光っている。霊が集まって形成された物らしい。そのくせ、実体も備えている。これほどありがたい相手はいない。
「やってやろうぜ、皆！」
「姫の為にね」
「少しは玉のことも入れてよ」
血気盛んに桜音がサーベルを掲げて言えば、詩楽もシミター片手に同調する。それに不満を漏らすのはユキだ。ここにいるのが何の為なのか理解して欲しいのだろう。
「どうでも良いけど僕の作戦通りに動いてね」
「烈火……お前、いつの間に作戦を……」
これが初戦だというのに、どうやって作戦を立てたのか琳空には分からなかった。それでもここは彼の言うとおりに動くしかない。幸い、今回は怪物一匹だけだ。それだけ単調な作戦でも十分戦える。
「よっしゃ、行くぜ！」
桜音の掛け声と共に三方向から攻撃を仕掛ける。怪物の左右からサーベルとシミタ―が迫る。それを援護するかのように怪物の前方から、ユキがおどけたそぶりで体術を仕掛けていた。
「グワァァァ」
怪物は耳障りな鳴き声を上げ、ユキに向かって炎を吐く。どうやら火を扱えるらしい。しかし、ユキはそれを難なく避けたばかりか、怪物の顎に右足をぶち込んだ。その痛みに隙が出来た怪物を柊兄弟が見逃すはずがない。
「覚悟しやがれ！」
彼らが剣を振り下ろし、怪物から紅いものが散る。それに続くようにその体は傾いた。彼の体は地に落ちながら、光の粒となって空に還っていく。それを見送った琳空たちは再び離れへと入って行った。
「皆、お疲れ様……」
「今回は桜音と詩楽の手柄だぜ」
「俺のはどこ行ったの！？」
千代がお日さまのような笑みをたたえると、琳空が先程の様子を報告する。しかし、その報告の仕方が悪かったのかユキは機嫌を損ねてしまった。それに琳空が慌てて自分のフォローにかかったのは言うまでもない。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
タロッコ
結果は 節制 (ラ・テンペランツァ) でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ROM民(プロフ) - 日向信乃さん» すみません、勘違いしていたようです。やはり巡回していると自分でも気付かない内に判断力が低下してしまうようですね…。反省し、改めさせて頂きます。ご迷惑をお掛けして、誠に申し訳ございませんでした。 (2015年11月12日 22時) (
レス) id: 67f8438bca (このIDを非表示/違反報告)
日向信乃(プロフ) - ROM民さん» ご指摘感謝と言いたいところですが、この話のどこが二次創作にあたるのか教えて頂けないでしょうか? (2015年11月12日 20時) (レス) id: 149e2c85db (このIDを非表示/違反報告)
ROM民(プロフ) - はじめまして。「オリジナルフラグ」が外れていませんよ。二次創作ですので、棲み分けにご協力お願いいたします。 (2015年11月12日 20時) (レス) id: 67f8438bca (このIDを非表示/違反報告)
天宮信乃 - 。愁音 。さん» 久し振りー！琳空役のもんどす。名前変更しときます (2014年11月24日 15時) (レス) id: 8b41fe3180 (このIDを非表示/違反報告)
。愁音 。(プロフ) - お久しぶりです！忍役の者です！用は無いけど来てみましたー♪ (2014年11月23日 13時) (レス) id: d300b57f7a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：信乃＠琳空 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Assuming4/
作成日時：2014年6月29日 15時
